ローソンが6月23日、東京都港区でAI(人工知能)などの新しい技術を使った次世代型コンビニ店舗、高輪ゲートウェイシティ店をオープンした。
店内には①14台のAIカメラがあり、顧客がどんな商品を見ているかを分析する②その情報をもとに、お勧めの商品を電子看板で表示する③例えばデザート売り場で商品を手に取ると、AIがそれを認識して「コーヒーもいかがですか?」と提案してくれる④同じ棚の前に長くいると、迷っていると判断して、人気商品を紹介するーーという具合。
このほか、同店舗内では従業員の負担軽減へ、揚げ物の調理や重い飲み物を棚に並べる作業など、一部の作業をロボットが手伝っている。
「新技術・新開発」カテゴリーアーカイブ
理研でIBM量子コンピューター運用開始,「富岳」と連携
低コストで患者本人のiPS細胞製造施設 大阪・北区で開所
京都大学iPS細胞研究財団の山中伸弥理事長(京都大学教授)は6月20日、大阪市北区の医療拠点に、低コストで患者本人の血液からiPS細胞を製造する新たな施設を開所したと発表した。
これは同財団が運営する「Yanai my iPS製作所」で、広さはおよそ1,400㎡、iPS細胞を培養する装置が14台あるほか、培養した細胞を保管するスペースなどもある。同財団では、同施設で製造された患者本人のiPS細胞を使用した臨床試験が、2028年度までに医療機関で開始できるように事業を進めたいとしている。
財団によると、患者本人のiPS細胞からつくった組織などを移植することで、拒絶反応のリスクの低減が期待されるが、1度の製造コストがおよそ5,000万円と高額になることが課題だった。そのため、この施設では工程を自動化することなどで、製造コストをおよそ1,000万円程度に抑えることを目標に掲げている。製造期間も半年から3週間程度に短縮することを目標にしている。
理研, 富士通 スパコン「富岳」後継機を共同開発 30年運用
ヤンマーとスシロー 養殖ブリ 遠隔でエサやりシステム実証
大林組, アイシン ペロブスカイト太陽電池実用化へ実証実験
ミズノ, カネカ 人工芝に水中分解素材 海洋へのプラごみ削減
量研機構が脳画像解析 中高年うつ病に認知症たんぱく質関与
大阪大 がんへの免疫妨害細胞を狙い撃ち 新治療法を開発
大阪大学などの研究チームは6月10日、がんへの免疫を妨害する細胞だけに働きかけ、免疫機能を回復させる新しい治療法を開発したと発表した。同チームは、がん細胞の周辺に存在し免疫細胞の働きを阻害する物質を生み出す「がん関連線維芽細胞(CAF)」に限定して、酵素の働きを抑える方法を考えた。
チームはたんぱく質の設計図である「メッセンジャーRNA」に結合し、酵素をつくる遺伝子の働きを抑える化合物を活用。CAFだけが持つ特殊なたんぱく質を目印とし、CAFにピンポイントでくっつくようにしたところ、正常な細胞に影響を与えずに狙い撃ちすることに成功した。マウスの実験ではがん細胞が小さくなることを確認した。研究チームは、転移性の大腸がんや膵臓(すいぞう)がんなど、治療が難しいがんへの治療法として期待できるとしている。