「新技術・新開発」カテゴリーアーカイブ

クボタ 実証実験でPFASの高効率分解に成功

クボタは6月16日、発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を分解する実証実験に成功したと発表した。国際基準が定める99.999%以上を分解することができたという。国内のほか、米国など海外での事業展開を目指す。
実証実験では溶融炉に投入したPFAS濃度と、処理後の固形物、液状物、排ガスのPFAS濃度を測定し、分解率を計算した。米国が定める方式でも分析し、同等の分解率であることを確認した。

井関農機 自動運転機能付き新型田植え機

井関農機は6月11日、人が搭乗したうえでロボット農機と同等の自動運転機能を発揮する田植え機の新製品を発売した。価格はロボ田植え機より約15%安い、536万円程度に抑えている。
作業者の負担を軽減できる利点を訴求し、その機能を享受しやすい大規模農家に購入を促す。茨城県つくばみらい市の研究拠点で新型田植え機を公開した。

アンソロピック サイバー攻撃拒む新AI提供開始

米アンソロピックは6月9日、先端のAI(人工知能)「クロード・ミュトス」に悪用を防ぐ安全対策を講じた新モデル「Fable(フェイブル)」の一般提供を開始したと発表した。
サイバー攻撃などの指示を自動で拒むようにしたという。同日からアンソロピックの顧客企業が利用できるとしている。

岡山大発オンコリス 食道がんに初のウイルス治療薬

岡山大学発バイオスタートアップのオンコリスバイオファーマは6月8日、厚生労働省から食道がん向け治療薬「テロメライシン」の製造販売承認を取得したと発表した。テロメライシンは、かぜの原因となる「アデノウイルス」を使った治療薬で、ウイルスを使った世界初の食道がん治療薬となる。
富士フィルム富山化学に販売を委託する。当初は約80の医療機関で販売する。夏にも薬価が決まる見通しで、今夏中の発売を予定。

日米が11分野の研究開発で連携 中国に対抗

日米両政府は6月4日、AI(人工知能)を使って科学研究の革新をめざす米国の国家プロジェクト「ジェネシス・ミッション」で協力することで合意した。日本は同プロジェクトに参加する初の国際パートナーとなった。
両国は連携し、量子や核融合、バイオなど11分野で共同研究チームを立ち上げて研究開発に取り組み、技術覇権を争う中国に対抗する。プロジェクトを主導する米エネルギー省(DOE)と文部科学省はそれぞれ今後5年間で5億ドル(約800億円)を拠出する。

東大 サメの全ゲノム解析 長寿命生む進化に迫る

東京大学などの研究チームは、400年生きるとされるサメの全ゲノムを解析したと発表した。複数のたんぱく質が特徴的に進化していた。寿命が長い謎を解く鍵になる可能性がある。これらの研究成果は、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された。
脊椎動物の中で最長の寿命を持ち、400年近くを生きる個体もいる「ニシオンデンザメ」の全ゲノムを調べた。
研究グループはカナダやノルウェーのチームの協力で北大西洋や北極海に生息するニシオンデンザメの皮膚の一部を取得した。試料の採取まで3年、ゲノムの解読に約半年を費やした。
東京大学によると、ニシオンデンザメのゲノム情報は高齢化社会におけるヒトの健康維持や老化に関わる疾患の予防などに貢献できる可能性があるーーとしている。
ニシオンデンザメは老化や寿命の研究で注目されていたが、試料を入手しにくく、ゲノムのサイズが大きいことなどから、全ゲノムの解析が難しかった。

米アンソロピック ミュトス級AIを一般公開

米国のAI(人工知能)開発企業、アンソロピックは5月28日、システムの弱点を見つける能力が極めて高く、非公開としていた新型AIモデル「クロード・ミュトス」と同等の技術を今後数週間で一般公開すると発表した。サイバー攻撃に悪用されたときの対策が進展したーーとしている。

ワコール 金型不要の立体成型技術開発拠点開設

ワコール(本社:京都市南区)は5月27日、金型を使わずに立体物を成型する技術の研究開発拠点を京都市内に開設したと発表した。この新技術「Meloop(メループ)」は、ポリウレタンなどの樹脂を熱で溶かし、3Dプリンターでつくった型に吹き付けることで立体の不織布をつくるもの。余った素材は熱で溶かして再利用できるため、製造コストの削減にもつながるという。

京都大など血液細胞7億年の進化を解明

京都大学などの研究チームは、血液や細胞の7億年に及ぶ進化の過程を解明したと発表した。この結果、血液で免疫機能を担うT細胞とB細胞は別の系統で進化していることが分かった。これにより、血液細胞や免疫細胞の精子の理解を深めることにつながり、病気の解明や新たな治療法の開発に繋がる可能性がある。
研究成果は5月25日(米国東部時間)の米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された。