「介護」カテゴリーアーカイブ

25年度看護専門学校 定員充足 初の80%割れ

厚生労働省のまとめによると、全国の看護専門学校の2025年度の定員に対する充足率が79.5%にとどまり、初めて8割を下回った。
看護専門学校(3年制)の入学者は2017年度の2万8,434人をピークに減少傾向が続いている。2025年度の入学者は2万868人で、定員に対する充足率が79.5%で、5年連続で低下している。
一方で、看護教育を行う大学の入学者は増え、2025年度は2万6,871人。定員に対する充足率は99.7%だった。ただ、専門学校と大学を合わせても入学者は5年連続で減少している。

大和ハウス 介護事業撤退 ALSOK系へ売却

大和ハウス工業は4月7日、介護事業を担う子会社2社の全株式を、ALSOKの連結子会社、ALSOK介護に売却すると発表した。この子会社2社は、有料老人ホームを運営する大和ハウスライフサポートと、施設・在宅介護などを手掛ける大和リビングケア。いずれも大和ハウスの介護事業の中核を担ってきた。
6月1日に実施する予定で、これにより大和ハウスは介護事業から撤退する。売却額は非公表。同社は持続的な成長を見据え、事業の選択と集中を進める。

ケアプランに1割負担導入 , 介護法改正案閣議決定

政府は4月3日、一部の公的介護サービスの利用者に、ケアマネジャーが作成する計画書「ケアプラン」の作成費用の1割負担を求める介護保険法などの改正案を閣議決定した。1割負担は「住宅型有料老人ホーム」に入居する重度の要介護者を対象とする。現役世代の保険料負担の抑制につなげ、制度の持続性を高める。今国会での法成立をめざす。

成年後見「終身制」廃止へ, デジタル遺言創設

政府は4月3日、認知症の人たちをサポートする成年後見制度を見直し、一度始めると亡くなるまで後見人が付く「終身制」を廃止する民法改正案を閣議決定した。ニーズに合わせた「オーダーメード型」の仕組みとする。
また、高齢化の進展に対応するため、パソコンやスマートフォンで作成する「デジタル遺言」の創設も盛り込んだ。
改正法では、本人の判断能力に応じて分けられる現行の「後見」「保佐」「補助」の3類型のうち、症状が軽い人向けの「補助」に一本化。①判断能力が不十分②本人の同意③制度利用の必要性ーーの条件を満たせば、家裁が支援対象行為や担当者を決定する。担当者には年1回の状況報告を義務付け、補助の必要がなくなれば家裁が職権で終了させる。家族から終了を申し立てることもできる。

認知症・予備軍の人 8割が被害認識できず

消費者庁の研究プロジェクトによる調査によると、認知症や、その前段階とされる軽度認知障害(MCI)の人が、「消費者被害に遭ったり遭いそうになったりした事例のうち、約8割で本人は被害に遭ったことを認識していないことが分かった。
調査はプロジェクトの一環として、京都府立大の研究班が2024年度に実施。日本認知症学会など5学会を通してアンケートへの回答を依頼。所属する医師、看護師、社会福祉士など計500人が回答した。回答者の約4割が消費者被害に遭ったり、遭いそうになったりした認知症者やMCIの人に対応したことがあった。
実際の対応事例が208件で、詳細を尋ねると80.3%で当事者本人は被害について認識していなかった。当事者の年代は80代が59.1%を占め、次いで70代が24.5%。重症度では認知症の中等度39.9%、軽度が26.4%、MCIが20.7%。認知機能障害の内訳は判断力の低下((76.4%)、記憶障害(68.3%)、実行機能障害(47.6%)などが多かった。

認知症で行方不明 全国で1日約50人, 注視を

全国で認知症の行方不明者が後を絶たない。警察庁の最新のまとめによると、2024年に届けが受理された行方不明者は約8万2,500人。そのうち認知症やその疑いが原因とされるのは全体の2割以上の1万8,121人に上る。
これを1日あたりで計算すると、約50人もの行方が分からなくなっている。繰り返される徘徊や、わずかな前兆を見逃すと、即50人の中に入ってしまう。行方不明後、1週間以内に手掛かりが掴めないと、生還できる、あるいは見つけられる確率が大幅に低下する。認知症者を抱える家族はこのことを常に念頭に置いておきたい。

厚労省 介護福祉士の国家試験猶予 5年延長

厚生労働省は3月11日、自民党、日本維新の与党の厚労部会に、社会福祉法など関連法の改正案を示し、了承された。この要点は介護福祉士の養成施設を卒業した人が、国家試験に不合格でも有資格者として働ける経過措置を5年延長する。2031年度の卒業者までを対象とする。国家試験の合格が難しい外国人留学生に配慮し、慢性的に人手不足の介護福祉分野の人材確保につなげる。

25年生活保護申請件数25万6,438件 最多

厚生労働省の集計によると、2025年の生活保護の申請件数は25万6,438件で、現在の集計法となった2013年以降で最多となった。前年と比べ457件(約0.2%)増え、新型コロナウイルス禍の2020年以降、6年連続増加が続いている。
2025年12月時点の生活保護受給世帯は、前年同月比5,749世帯少ない164万6,424世帯となった。この54.9%が高齢者世帯で、うち9割超が単身世帯。以下、障害者・傷病者世帯25.5%、母子世帯3.6%だった。

ワーキングケアラー2030年に推計438万人

働きながら家族などを介護する「ワークングケアラー」が、年々増加している。総務省の2022年就業構造基本調査によると、収入を得るため仕事をしている有業者は約6,706万人おり、このうち介護をしている「ワーキングケアラー」は約365万人に上っている。2012年調査では約291万人だったから、10年間で約1.3倍に増えた。
経済産業省は2030年にはパートタイムなどを含む有業者全体で約438万人に膨らむと推計している。少子高齢化社会の進行加速に伴い、このワーキングケアラーの数値はさらに上振れする可能性がある。
国立社会保障・人口問題研究所の推計データによると、国内の高齢化率は右肩上がりで、2030年には30.8%となる見通しだ。このことは仕事と介護の両立に悩み、直面するワーキングケアラーの逃げ場のない”介護離職”や、生産性低下のリスクも内包している。これによる経済損失は9兆円を超えるとも試算されている。すなわち、ワーキングケアラーの抜本的対策は国の産業構造に関わる課題でもある。