少子化対策が指摘されて久しいが、その第一歩として男性版産休が導入されることになった。
男性の育児休業の取得を促す改正育児・介護休業法が6月3日、衆院本会議で全会一致で可決、成立した。子どもの出生後、8週間以内に最大4週間の休業を取得できる「出生時育児休業(男性版産休)」が導入される。
企業に対しては、従業員に育休取得の意思を確認することを義務付け、育児と仕事が両立しやすい職場環境の整備を求めている。
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生活保護申請11年ぶり増 20年度22万8081件 コロナで雇用悪化
厚生労働省の集計によると、2020年度1年間の生活保護申請件数が計22万8081件(速報値)に上り、前年度から5,039件(2.3%)増えたことが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大が長引き、飲食・宿泊業などを中心に雇用情勢が悪化したことが影響した。生活保護申請が上昇に転じるのは、リーマン・ショック後の2009年度に過去最多の34万9,223件となって以来11年ぶり。
生活保護申請は長らく減少傾向が続き、2019年度は22万3,042件だったが、2020年春に新型コロナウイルス感染拡大により緊急事態宣言が初めて発令されたのを機に基調が変わった。2020年4月の申請件数は前年同月比24.9%増と大幅に増えた。
2021年3月の生活保護申請件数は2万2,839件となり、前年同月と比べて8.6%増えている。前年同月からからの増加は7カ月連続となり、増加幅をみると2020年9月は1.7%だったが、月ごとに少しずつ大きくなっている。
ミャンマー人 在留延長認める 就労も可能 緊急措置 上川法相
上川陽子法相は5月28日、ミャンマー国軍のクーデターによる情勢不安を理由に、日本在留の継続を希望するミャンマー人に対し、緊急措置として在留延長を認めると発表した。就労も可能とする。
出入国在留管理庁によると、2020年末時点で日本にいるミャンマー人は3万5,049人で、最多は技能実習生の1万3,963人。当面、技能実習などの在留資格の満了時に本人が希望すれば、法相が個々の事情に応じて日本での活動を指定する在留資格「特定活動」への切り替えを認める。期間は6カ月とするが、外国人の就労拡大を目的に2019年4月に新設された「特定技能」の取得を目指す場合は1年間とする。本国の情勢が改善しない場合は「特定活動」での在留の再延長を認める。
難民認定を求めて手続き中のミャンマー人(すでに在留資格を失った人を多く含む)も救済対象。2021年3月末時点で2,944人に上り、認定できない場合も特例で在留を認める方針。
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こども庁の創設「検討」”こどもまんなか”省庁横断で政策推進
孤独・孤立対策で官民連携 政府が常設の連絡協議会設置へ
日本 困窮世帯に新給付金 3カ月間で最大30万円支給を検討
「特定技能」で在留外国人2.25万人 1年で6倍 資格変更が増加
出入国在留管理庁のまとめによると、日本で働く外国人向けの「特定技能」で在留する人は、制度導入から2年となった2021年3月末時点で2万2,567人で、1年前の3,987人から6倍近くに増加した。新型コロナウイルス変異株に対する水際対策の強化とも相まって、海外から入国はできないものの、国内で「技能実習」から資格変更する人が増加したのが主な要因。
2万2,567人のうち技能実習の修了や、「留学」の資格で在留中に試験に合格したなど、国内に滞在したまま特定技能に資格変更したのは1万7,299人。一方、海外での試験に合格したり、技能実習修了後にいったん帰国したりし、海外からの入国時に特定技能の許可を得たのは5,268人。
資格の取得方法別では、全体の8割以上にあたる1万9,092人が技能実習修了者で、特定技能の試験合格者を大きく上回った。国籍・地域別では技能実習でも最多のベトナムが1万4,147人で、6割を超えた。
働いている業種別では、多い順に飲食料品製造業8,104人(全体の構成比35.9%)、農業3,359人(同14.9%)、建設業2,116人(同9.4%)、産業機械製造業1,937人(同8.6%)、介護1,705人(同7.6%)だった。
特定技能制度の運用は2019年4月からスタートした。人手不足が著しい農業、建設業など14業種で5年間働ける在留資格で、取得には国内外で実施される業種別の技能試験と日本語試験に合格するか、技能実習を3年間修了する必要がある。日本政府は当初5年間で最大約34万5,000人を見込んでいた。
高収入世帯の児童手当給付廃止 改正関連法成立 22年10月から
20年の在留資格取り消し1,210人で過去最多 ベトナム58.8%
出入国在留管理庁のまとめによると、2020年1年間に在留資格を取り消された外国人は1,210人に上り、2019年よりさらに217人(21.9%)増加し、過去最多だった。
取り消された資格は「技能実習」が561人(全体の46.4%)で前年より225人、「留学」が524人(同43.3%)で前年より97人それぞれ増えた。「技能実習」「留学」の2つで89.7%を占めた。国籍・地域別ではベトナムが最多の711人(全体の58.8%)、次いで中国が162人(同13.4%)だった。ベトナム・中国は2020年末時点の在留外国人数の上位2カ国で、ベトナム人は「技能実習」の55.2%、中国人は「留学」の44.6%を占め、それぞれの在留資格で最も多かった。
児童福祉司 全国のおよそ8割の自治体で1,200人余不足
児童相談所(児相)で虐待などの対応にあたる児童福祉司の人数が、4月時点で全国のおよそ8割の自治体で国が定めた新たな基準に達していないことが、NHKの調べで分かった。国は児相の児童福祉司について、来年度までに人口3万人につき1人以上配置する新たな基準を設けて各自治体に増員するよう求めている。
今回、児相設置の全国74の自治体に尋ねたところ、全体の8割近い58の自治体が不足していると回答。その数は全国で1,200人余りに上ることが分かった。都道府県別にみると、不足人数の多いのが大阪府と東京都で突出していた。大阪府で208人、東京都で167人だったのをはじめ、神奈川県、川崎市、埼玉県、千葉県、名古屋市、大阪市、奈良県、兵庫県の10の自治体で30人以上不足していると回答した。