「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

「黄金」収穫の秋 大阪・千早赤阪村で棚田の稲刈り

「黄金」収穫の秋 大阪・千早赤阪村で棚田の稲刈り
 日本棚田百選の一つ、大阪府千早赤阪村にある「下赤阪の棚田」で10月6日、黄金色の穂をつけた稲の刈り取りが行われた。稲は早乙女が6月に植えたヒノヒカリで、刈り取りは棚田保全を目指す任意団体などが主催した。棚田は約20戸の農家で管理。高齢化や後継者不足などの課題を克服するため、村などは今年から「大人の棚田塾」を開講。公募で選ばれた塾生らに米作りを学んでもらう取り組みをしている。11月9日には棚田の魅力を伝えるライトアップや収穫祭が行われる予定。

出雲阿国の装束華やかに60年ぶり新調 京都・時代祭

出雲阿国の装束華やかに60年ぶり新調 京都・時代祭
 京都三大祭の一つ、10月22日に開催される「時代祭」で着用される出雲阿国(いずものおくに)の装束が1953年以来初めて新調され10日、報道陣に公開された。出雲阿国は約1㍍の大刀を持ち、派手な帯を何重にも腰に巻き付け、十字架の首飾りを身に着けた姿で、当時のはやり物をまとって目立つ若衆を指す「傾(かぶ)き者」を再現した。これまで阿国は巫女の装束だった。今回、江戸時代の「歌舞伎図巻」に描かれた派手な装いで舞う出雲阿国の姿や、同時期につくられた装束を参考に、京都市内の装束店などが約3年かけて制作した。

伊勢神宮で古式ゆかしく「式年遷宮・遷御の儀」挙行

伊勢神宮で古式ゆかしく「式年遷宮・遷御の儀」挙行
 
20年に1度社殿を建て替える伊勢神宮(三重県伊勢市)の式年遷宮で、最も重要な神事「遷御(せんぎょ)の儀」が10月2日夜、皇大神宮(内宮)で行われ、絹の幕で隠されたご神体が旧正殿から新正殿に移された。1300年の歴史を持つとされる式年遷宮は今回が62回目。8年かけて続いてきた神事はクライマックスを迎えた。豊受大神宮(外宮)でも5日夜、ご神体を新正殿に移す神事が行われる。
 式年遷宮は伊勢神宮で20年に1度、社殿や鳥居などを建て替える神事。持統天皇時代の690年に始まったとされ、内宮と外宮のほか、14ある別宮でも行われる。8年間かけて30以上の行事を重ね、奉納する神宝や装束もすべて新調する。20年ごとに行われる理由ははっきりしないが、社殿の尊厳を保つ限界とする説や、技術伝承のためとする説などがある。

大阪・茨木市の遺跡で弥生人が銅鐸を描いた土器?発見

大阪・茨木市の遺跡で弥生人が銅鐸を描いた土器?発見
 大阪府茨木市教育委員会は10月1日、同市の東奈良遺跡で見つかった弥生時代中期(約2000年前)の土器のつぼに、線刻で銅鐸(どうたく)が描かれていたことが分かったと発表した。このような土器の発見は初めてという。つぼは、ほとんどが欠けていたが、銅鐸上部のつり手部分が縦3㌢、横4㌢にわたり描かれていた。「綾杉紋」という紋様のほか、「飾り耳」と呼ばれる突起部分もあった。反対側にはシカのような絵と「流水紋」と呼ばれる紋様もあった。つぼは2日から同市文化財資料館で展示される。絵は写実的で、東奈良遺跡の弥生人が銅鐸を見ながら描いたのではないか-と同資料館の担当者は話している。
 東奈良遺跡は1974年、全国で唯一の完全な形の銅鐸鋳型(重要文化財)が見つかり、青銅器の生産工房があった遺跡として知られる。銅鐸は全国で500個ほど出土しているが、鋳型は奈良県の唐古・鍵遺跡など近畿を中心に約10カ所でしか見つかっていない。

マドリードで文楽「曽根崎心中」交流400周年事業

マドリードで文楽「曽根崎心中」交流400周年事業
 仙台藩主・伊達政宗が1613年、支倉常長を代表とする慶長遣欧使節をスペインに派遣して以来、日本・スペイン交流400周年の記念事業の一環として、9月27日(日本時間9月28日)、スペイン・マドリードのエスパニュール劇場で文楽「曽根崎心中」が上演された。現代美術作家の杉本博司さんが演出。劇場には観客約700人が詰め掛け、人形浄瑠璃の舞台を楽しんだ。

正倉院で「開封の儀」11/29まで年に1度の宝物点検

正倉院で「開封の儀」11/29まで年に1度の宝物点検
 聖武天皇ゆかりの品を納めた奈良市の正倉院で10月3日、毎年秋の恒例行事、年に1度、宝庫の扉を開ける「開封の儀」が行われた。11月29日までの間、光明皇后が献納した数多くの宝物を点検し、防虫剤を入れ替えるほか、今年は奈良時代に宮中で使われた貴族の履物を特別調査する。
 午前10時過ぎ、勅使の西野博之侍従ら17人が宝庫に到着。竹の皮に包んだ天皇陛下直筆の封紙が添えられた麻縄をはさみで切り、勅封を解いた。開封中の10月26~11月11日、奈良県国立博物館で蓮の花をかたどった華麗な仏具「漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)」など計66件の宝物が公開される。

110年ぶり解体修理中の薬師寺東塔の木組みあらわ

110年ぶり解体修理中の薬師寺東塔の木組みあらわ
 奈良県文化財保存事務所は10月3日、約110年ぶりの解体修理で最上階の3層目が解体され、2層目の木組みがあらわになった薬師寺東塔(奈良市)を報道陣に公開した。3層目の部材は9月中旬までにほぼすべて分解され、今週から2層目の解体に着手。2本の大木を接いでいる心柱の下半分(約17㍍)が露出し、屋根の部材の間には鳥の巣とみられる枯れ葉や土が散らばっていた。11月9、10日に一般公開する。

興福寺の阿修羅像が36万7000円のプラチナ製メダルに

興福寺の阿修羅像が36万7000円のプラチナ製メダルに
 仏像ファンに圧倒的人気の興福寺(奈良市)の阿修羅像が36万7000円のプラチナ製メダルで登場した。表には3つの顔を持った阿修羅像の上半身を浮き彫りにし、裏には東金堂と五重塔をデザイン。造幣局(大阪市)が貨幣の製造や偽造防止の技術を生かし、難易度の高い表情を描き出した。プラチナ製は300枚、純銀製も2万4000円で3000枚販売する。

伊達政宗の遣欧使節派遣から400年 イベントで盛り上がる

伊達政宗の遣欧使節派遣から400年 イベントで盛り上がる
 支倉常長が仙台藩主・伊達政宗の命を受け、慶長遣欧使節を率いてスペインに向け出帆したのは1613年(慶長18年)10月28日 。今年は400周年の節目の年にあたる。両国で交流記念事業が相次ぎ、中でも日本では仙台市や石巻市など宮城県内でイベントが盛り上がりをみせる。
 石巻市の渡波(わたのは)の高台にあるサン・ファン館(宮城県慶長使節船ミュージアム)。東日本大震災の被害を受けて休館中だが、11月3日の再開に向け復旧工事が急ピッチで進められている。慶長使節の渡航船「サン・ファン・バウティスタ号」の航海シミュレーションシアターなどがある。同館近くの入り江には再建工事中のサン・ファン号の復元船(総トン数500㌧)が11月3日の公開を静かに待っている。松島の庭園の美しい円通院近くの「みちのく伊達政宗歴史館」では慶長使節パネル展を実施中だ。
 仙台城三の丸跡に立地する仙台市博物館でのお目当ては今年6月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に登録された慶長使節の国宝3点。支倉常長像、ローマ教皇パウロ5世像、ローマ市公民権証書だ。慶長使節関連の国宝47点も常設展示されているが、10月4日~11月17日にはスペイン、イタリアから貸与された資料も含めて特別展が開かれる。このほか、仙台城跡に立地する青葉城資料展示館でも、来年3月末まで慶長使節記念の写真展が開かれている。

イコモスの調査員が富岡製糸場など現地調査を開始

イコモスの調査員が富岡製糸場など現地調査を開始
 2014年の世界文化遺産登録を目指す群馬県の「富岡製糸場と絹産業遺産群」の保全状況などを調べるため、国際記念物遺跡会議(イコモス)の調査員による現地調査が9月25日、始まった。イコモスはユネスコの諮問機関で、調査員は中国国立シルク博物館の館長を務める絹産業専門家の趙豊氏。文化庁や群馬県職員ら約20人とともに富岡製糸場を訪れ、赤レンガの繭倉庫などを視察した。近代養蚕農家の原型となった同県伊勢崎市の田島弥平旧宅も調査する予定。富岡製糸場は1872年に設立された官製製糸場。