「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

正岡子規の新たな句見つかる 亡くなる5年前の正月即興で詠む

明治時代を代表する俳人、正岡子規が亡くなる5年前の正月に詠んだ句が新たに見つかった。今回見つかったのは「吾健にして 十のみかんをくひつくす」。専門家は、果物好きで知られた子規が、結核で療養しながらも10個のみかんを食べたとして、自身の食欲旺盛な様子を即興で詠んだのではないかーとしている。
子規が終生を過ごした家にあった「歳旦帳」と呼ばれる、正月の来客向けの芳名録のようなものに記されていた。句とともに、病床に伏せる自身を表す氷のうやみかんの絵も描かれており、筆跡などからいずれも子規の直筆とみられるという。

英国で半世紀ぶり「ネッシー」大捜索 最新技術駆使も発見できず

英北部スコットランドのネス湖で8月26、27の両日、古くから目撃情報が絶えない未確認生物「ネッシー」の大規模捜索が行われた。BBC放送などによると、200人のボランティア、オンラインで約300人が観察、監視を担う半世紀ぶりの”大捕物”で、赤外線カメラ搭載ドローンや、水中の未確認生物が発する物音を拾う水中マイクなど最新技術も活用して実施された。
2日間にわたる大捜索だったが、ネッシーは発見されず、長年の謎の解明には至らず、持ち越しとなった。捜索はネス湖の観光拠点「ネス湖センター」と、独立のボランティア調査チームが企画。1972年に別の調査チームが実施して以来の捜索だった。

東北夏祭り 来場客は6県で661.5万人 コロナ禍前の7割水準

ねぶた(青森)、竿灯(秋田)、七夕(宮城)など東北6県の主要な夏祭りの主催団体のまとめによると、来場客数は計661万5,000人と、コロナ禍前の2019年実績に届かず7割水準にとどまった。ただ、個人消費の盛り上がりや、インバウンド(訪日外国人)の復調を追い風に、経済波及効果はほぼ同水準まで回復した。
今夏は新型コロナウイルス禍の人数制限が撤廃され、東北でも各地で主要な夏祭りが4年ぶりに通常開催され、いずれも活況を呈した。

古川 聡さん搭乗「クルードラゴン」打ち上げ成功 2度目のISSへ

米スペースXは8月26日、米フロリダ州ケネディ宇宙センターから、日本の古川聡さん(59)や米欧ロの計4人の宇宙飛行士が搭乗する宇宙船「クルードラゴン」を打ち上げた。宇宙船は予定の軌道に入り打ち上げは成功したと発表した。4人の宇宙飛行士は約1日後に国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。古川さんの宇宙飛行は2011年以来2度目で、今回は半年間、ISSに滞在する予定。

千葉で「チバニアン期」の古代生物を紹介する展示会

千葉県が名前の由来となった「チバニアン期」と呼ばれる時代に生息していた古代の生物を紹介する展示会が千葉市の県立中央博物館で開かれている。「チバニアン期」は77万年前から12万年前余りまでの地質学上の時代の名前。3年前、市原市の地層が地質学の基準である「国際標準地」に、日本で初めて登録され命名された。
今回展示されているのは、1966年に現在の印西市で発見されたナウマンゾウの化石の、日本で初めてレプリカで復元された全身骨格。骨格標本のほか、下あごなど骨の実物が展示されている。また市原市で見つかった体長5mを超える世界最大級のトド「オオキトド」の下あごの骨の化石も見られる。このほか、「ヤベオオツノジカ」や「メルサイ」なども展示されている。

種子島の古代人 頭蓋骨を意図的に変形する習慣 九州大など

九州大学や米モンタナ大学の国際研究チームは、弥生時代から古墳時代の鹿児島県種子島で暮らしていた古代人に、頭蓋骨を意図的に変形する習慣があったことを突き止めた。種子島の遺跡で採集した頭蓋骨を、3Dスキャンや最新の計測技術を用いて分析した結果、分かった。他の古代人の頭蓋骨と比較すると、後頭部が平らで頭蓋骨後頭部の縫合周辺と後頭骨の中心部あたりに窪みもあった。
これらは生活習慣ではなく、人為的に力を加えて変形させている可能性が高いことを明らかにした。研究チームは集団としてのアイデンティティーを保つため、頭を変形していたとみている。こうした習慣は世界各地でみられるという。これらの研究成果は8月17日、米科学誌『プロスワン』に論文掲載された。

戦後の海外抑留日本人の引き揚げにバチカンの関与示す新資料

1946〜1948年にかけてバチカンで記録されたバチカン(ローマ・カトリック協会の中心地)で記録された、日本人の引き揚げに関する、新たなおよそ40点の外交文書が見つかり、バチカンが戦後の海外抑留日本人の引き揚げの実現に関わっていたことが分かった。調査にあたった国際政治史が専門の日本大学の松本佐保教授が確認した。
78年前の終戦時、海外にいた元日本兵や民間人はおよそ660万人に上ったとされ、戦後も長くシベリアや東南アジアなどに抑留され、多くの人が望郷の念に駆られながら亡くなったほか、生き残った人たちも日本に引き揚げるまでに10年以上の歳月を要した。
このうち旧ソビエトにより57万人を超える日本人がシベリアなどに抑留された”シベリア抑留”を巡っては、1947年1月にバチカンの駐日大使が国務長官に送った公電に、引き揚げの実現に向けて旧ソビエトとの交渉を急ぐよう、米国側に働きかけたことなどが確認されている。
また、1947年8月にバチカンの駐日大使が国務長官に送った公電には、オランダ領インド(現在のインドネシア)にあった日本人の収容所を巡り、オランダ政府に対し、環境の改善を求めたことが記されていた。

3,900万年前 最大340トンの巨大クジラ 化石から推定 従来学説覆す

ドイツの研究者らはこのほど、英科学誌『ネイチャー』に、約3,900万年前、体長20m、最大重量340トンの巨大クジラが海を泳いでいたと発表した。ペルー南海岸の砂漠で発掘した化石から新種のクジラの大きさを推定した。
新種はシロナガスクジラより体長は5mほど短いが2倍の体重があり、史上最も重い動物の可能性もある。クジラは今から1,000万年前ごろに巨大化したとする従来の学説を覆した。新種は「Perucetus colossus」(ペルーの巨大なクジラ)と名付けられた。

古都の夜空焦がす「大」文字 京都で「五山送り火」

京都市街地を囲む山々で8月16日、お盆に迎えた先祖の霊を送り出し、無病息災を祈る伝統行事「五山送り火」が行われた。
まず予定通り午後8時に、東山の如意ヶ嶽で一画がおよそ最長160mの「大」の文字が浮かび上がった。続いて5分おきに「妙法」、「船形」、「左大文字」、「鳥居形」に点火され、古都の夜空を焦がした。見物客らは市内各所で最寄りの送り火を見守った。警察によると、今年は昨年より4,900人多い、およそ2万5,600人が訪れた。