福井県立恐竜博物館(所在地:福井県勝山市)などは7月2日、オンライン開催の日本古生物学会で、勝山市北谷町の約1億2,000万年前(白亜紀前期)の「手取層群北谷層」から、歯が付いたワニ形類の上顎化石が見つかったと発表した。
化石は、7本の歯が付いた上顎の一部で、長さ約7cm、幅約3cm、高さ約4cm。上顎のくぼみなどの特徴から「ゴニオフォリス科」のものとみられるとしている。ワニ形類は、現在のワニと、より原始的な種を含むグループ。
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与謝蕪村「奥の細道図巻」重文級最古の作品を発見
京都国立博物館(所在地:京都市東山区)は6月13日、江戸時代の俳人・与謝蕪村(1716〜1783年)が、松尾芭蕉(1644〜1694年)の著名な俳諧紀行「おくのほそ道」を書き写して挿し絵を添えた「奥の細道図巻」が見つかったと発表した。
すでに発見されている、おくのほそ道を題材にした蕪村の作品4店のうち3点が重要文化財に指定されている。今回見つかった図巻は最も早い時期に制作されており、専門家は一連の傑作につながる作品で、重要文化財級の発見としている。
図巻は長さ約18m、幅約30cmで、制作時期は1777年。おくのほそ道の全文を書写し「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」の冒頭や、「五月雨をあつめて早し最上川」などの有名な句も書かれている。9点の挿し絵が添えられ、芭蕉と弟子の曽良が見送られる旅立ちの様子のほか、旅先で出会った人々が描かれている。
2月に個人の所有者から情報提供があり、同博物館が筆跡や落款などから真筆と確認した。