山梨大学の研究チームは5月10日までに、化石のDNA解析に基づき、二ホンオオカミのルーツに迫る新説をまとめた。
その結果、日本に多く生息したが、20世紀初めに絶滅した二ホンオオカミは大昔に来た巨大オオカミと、3万7,000~1万4,000年前ごろにユーラシア大陸から入ったオオカミが交雑して日本列島で生まれたというもの。
栃木県佐野市で見つかった3万5,000年前の巨大オオカミと、5,000年前の二ホンオオカミの化石からDNAを抽出し、遺伝子を解析した。この2つには遺伝的な関係があり、さらに現在の大陸に生息する系統ともつながることが確かめられた。
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奈良・橿原市で出雲地方の文化財350点集め特別展
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館で、島根県出雲地方の発掘調査で見つかった土器など関西に関係がある、およそ350点を集めた展示会が開かれている。この特別展は6月19日まで。
出雲市の荒神谷遺跡から出土した青銅製の銅鐸と銅矛、銅剣は昭和59年から行われた発掘調査で見つかったもの。今回展示されている青銅器は、いずれも国宝に指定されている。この遺跡は、銅剣が最も多く出土した弥生時代の遺跡として知られる。
安来市の墓の遺跡から出土した国の重要文化財の「双龍環頭大刀」は長さ1mほどの刀で、刀を握る部分、束の先には2頭の龍が透かし彫りであしらわれていて、7世紀の飛鳥時代のものとみられている。刀のデザインなどから墓は、飛鳥時代の権力者、蘇我氏につながりのある人物が埋葬されていた可能性もあるという。
川中島合戦の最中 信玄が家臣に書いた書状見つかる
武田信玄が上杉謙信との間で数度にわたって戦った川中島合戦の最中、戦費負担の求めに応じた家臣に宛てたお礼の書状が見つかった。長野県立歴史館(所在地:長野県千曲市)が、京都の古書店で見つけ、286万円で購入した。
この書状は第2次合戦(犀川の戦い)の最中の1555年7月、長野県松代町の辺りを治めていた在地領主の清野信秀に宛てたもの。和紙に墨書きされ、縦約31cm、横約45cm。出家して信玄を名乗る前の「晴信」の署名と、花押(サイン)が確認できる。
書状を分析した同歴史館によると、信玄が戦いに備えて本陣を整備するための費用の担保として、信秀から所領の目録を預かったことに感謝する内容が認められている。
三好長慶の「飯盛城」を3DCG再現したアプリ開発
鍋島家の陰に名僧あり 朝鮮出兵,関ヶ原の戦い
佐賀市の佐賀城本丸歴史館で、豊臣秀吉の朝鮮出兵や関ヶ原の戦いの際、佐賀・鍋島軍に従事した2人の名僧を紹介する特別展が開かれている。「鍋島家と禅僧たち-さが名僧伝」と題する特別展で、6月12日まで。観覧料は無料。
1人は、豊臣秀吉の文禄の役の際、鍋島直茂に従って朝鮮半島にわたり、その活動を支え、朝鮮との交渉文書を作成した是琢明琳(ぜたくみんりん、臨済宗泰長院の第3世)。もう1人は、小城・千葉氏家臣の出自で、徳川家康の外交顧問を務め、鍋島家が関ヶ原の戦いで西軍についた際、その謝罪を受け入れるよう取り成した閑室元佶。この2人の禅僧は、龍造寺家から鍋島家へ肥前の統治権が移行し、確立する直茂・勝茂の時期に鍋島家を支えた。この2人にスポットを当てている。
京都・祇園祭の「鷹山」 200年ぶり復帰へ試し曳き
「吉野ヶ里遺跡」未調査区域の発掘 10年ぶり再開
3年ぶり「博多どんたく」パレード 40万人来場
京都・下鴨神社で3年ぶり流鏑馬 騎射の技披露
京・阪・奈結ぶ近鉄の観光特急「あおによし」運行開始
奈良、大阪、京都を結ぶ近鉄の新たな観光特急「あおによし」の運行が4月29日から始まり、記念セレモニーが近鉄奈良駅で行われた。雅楽が演奏され、天平時代の衣装に身を包んだ人たちなどが出迎える中、大阪難波駅を出発した第1便が午前10時すぎに到着した。
奈良の枕ことばにちなんで名付けられた「あおによし」は2021年2月に引退した特急の車両を改造したもので、4両編成の列車にゆったりと寛(くつ)げるように84の座席が配置されている。車内の壁や天井などに、天平文様があしらわれるなど、奈良を感じさせるデザインが特徴。
「あおによし」は奈良、大阪、京都の間で1日6便運行されるが、近鉄によると5月5日まで全列車の座席が予約で満席だという。