鹿児島県歴史・美術センター黎明館(所在地:鹿児島市)によると、豊臣秀吉が朝鮮出兵(文禄の役)中の1592年に記した、正室の北政所(ねね)宛ての直筆の書状が鹿児島県内で確認された。中国の明を「年内に征服する」との内容の書状だ。
当時の秀吉は、9月までに明の征服を終えるとの構想を持っていたが、戦局の悪化から時期をずらし、その時期を「年内」に修正しているもの。
この書状は、薩摩藩主・島津家の分家にあたる加治木島津家に長年保管されていたものという。秀吉直筆の書状は100点余しか発見されておらず、専門家は「貴重な史料」としている。
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与謝蕪村「奥の細道図巻」重文級最古の作品を発見
京都国立博物館(所在地:京都市東山区)は6月13日、江戸時代の俳人・与謝蕪村(1716〜1783年)が、松尾芭蕉(1644〜1694年)の著名な俳諧紀行「おくのほそ道」を書き写して挿し絵を添えた「奥の細道図巻」が見つかったと発表した。
すでに発見されている、おくのほそ道を題材にした蕪村の作品4店のうち3点が重要文化財に指定されている。今回見つかった図巻は最も早い時期に制作されており、専門家は一連の傑作につながる作品で、重要文化財級の発見としている。
図巻は長さ約18m、幅約30cmで、制作時期は1777年。おくのほそ道の全文を書写し「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」の冒頭や、「五月雨をあつめて早し最上川」などの有名な句も書かれている。9点の挿し絵が添えられ、芭蕉と弟子の曽良が見送られる旅立ちの様子のほか、旅先で出会った人々が描かれている。
2月に個人の所有者から情報提供があり、同博物館が筆跡や落款などから真筆と確認した。
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リュウグウの試料から「多量の水」海の起源の謎解明へ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)や北海道大などのチームが、6月9日付の米科学誌サイエンス電子版に、「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの試料に、多量の水が含まれていたとする分析結果を発表した。地球の水は太古に小天体が衝突してもたらされたという説があり、海の起源の謎を解明する鍵になる可能性がある。
チームは採取された砂や石の化学組成を精密に測定。主な成分は水を含む粘土鉱物で、ほかに炭酸塩鉱物や硫化鉄なども含んでいた。水は質量比で全体の約7%を占めた。液体の水ではなく、ほとんどが酸素と水素の原子が結合した水酸基(OH)の状態で存在していたが、水分子(H2O)も確認された。
リュウグウは約46億年前の太陽系の誕生から間もないころにできた小天体が壊れてできたと考えられている。小天体に約40度の水があったとすると、これらの鉱物ができた理由がうまく説明できるという。