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”反米”色を払拭 トランプ氏の存在がBRICSの勢力拡大促す

ブラジルのリオデジャネイロで開かれていたBRICS首脳会議が7月7日閉幕した。BRICSはかつての”反米”色を薄めて、参加国を増やしており、今回はインドネシアも初めて参加した。
高関税政策を振りかざし、世界市場に”喧嘩腰”のトランプ政権を横目に、”覇権主義”陣営の中国・ロシアなど主要国が堂々と、皮肉にも「自由貿易の重要性を確認し」、グローバルサウス(新興・途上国)を取り込む狙いを明確にしている。
米国の歴代大統領が果たしてきた国際協調路線には敬意を表するが、トランプ大統領のありようはとても認められない。そうした評価が、偏りのあったBRICSを路線変更させ、勢力拡大を促した形だ。米国を盟主とする陣営に与しながら、トランプ氏には嫌悪感を抱き、表面上は懸命につくり笑顔で接しながら、不当な仕打ちを受け一線を超えれば、離反するのは当然の動きなのかも知れない。
今回のBRICS首脳会議の議長国ブラジルのルーラ大統領は7日、閉幕後の会見で、自信の表れか、「BRICSは世界の多国間主義を存続させるための枠組みになれる」と語っている。

5月実質賃金2.9%減り5カ月連続マイナス, 給与増も物価高で

厚生労働省によると、給与の増加が物価高に追いつかず、5月の実質賃金は2.9%減り、5カ月連続のマイバスとなった。同省が発表した毎月勤労統計調査によると、5月の現金給与総額は平均30万141円で前年同月比1%増え、41カ月連続でプラスとなった。これに対し、いぜんとして多品目にわたり上昇し続ける物価高が、賃金増を上回る月が続いている。

コメ平均価格5㌔3,672円 6週連続値下がり 5カ月ぶり3,600円台

農林水産省によると、6月23日から29日までに全国のスーパーで販売されたコメ5kgの平均価格は前の週より129円下がって3,672円となった。6週連続の値下がりで、3,600円台となるのはおよそ5カ月ぶり。
それぞれの平均価格は「銘柄米」が前の週より51円下がって4,290円、備蓄米を含むブレンド米が133円下がって3,213円、随意契約の備蓄米は23円下がって2,054円だった。

トランプ大統領 8月から対日関税25% 譲歩迫り交渉に圧力

トランプ米大統領は7月7日、自身のSNSで石破首相に対し宛てた書簡を公開し、「8月1日から輸入するあらゆる日本の製品に25%の関税をかける」と明らかにした。これに合わせて、レビット大統領報道官は「相互関税」の上乗せ分の停止期限を7月9日から8月1日に延長すると説明した。
新たな関税率を示し圧力をかけつつ、日本をはじめ、まだ合意に至っていない各国・地域に対し、譲歩を迫る戦略とみられる。

Jパワーと日立 AI向けデータセンター構築で共同検討に合意

電源開発(Jパワー)と日立製作所は7月7日、AI(人工知能)向けデータセンターの構築で共同検討を始めたと発表した。3日に両社が覚書(MOU)を締結した。2025年度にデータセンターの設置場所など事業計画を策定し、再生可能エネルギーを活用し2026〜2027年度に技術検証を実施する。

トランプ氏の移民政策は米国の農業・サービス業の”障害”に

トランプ米大統領の極端な移民政策が、米国の農業・サービス業の大きな障害になってきた。トランプ氏は大統領就任以来、不法移民に対する摘発、強制送還を打ち出し、実施に移しているが、これにより農業や飲食業などその主要業務について移民依存率の高い業種では、すでに大きな被害が発生している。
移民を多くスタッフに抱える農場主は、「法的には問題がない移民従業員も敏感に反応、出てこなくなっている」という。そして、人手不足で「収穫できずに野菜など大量に腐る被害を受けている」と訴えている。また、移民従業員の依存率の高い飲食業でも「彼らが出てこなくなり、業務に就かなくなってから、本来やるべきサービスが行き届かず、開店休業状態にある」とぼやく声も少なくない。
移民スタッフを抱える事業者オーナーは、「彼らは日々、今日はもう帰ってこれないかも知れない」との「追い詰められた気持ちを抱え、トランプ氏の極端な移民政策に恐怖を抱いている」と、移民従業員の気持ちを代弁する。
これでは、農場経営者や飲食事業オーナーの経営の大きな妨げになっていると言わざるを得ない。米国第一主義を掲げながら、バイデン前政権との際立った違いを演出するあまり、これまで大過なくやってきた事業経営者を破綻の淵に追い詰めている。

ジャカルタで東京ガールズコレクション 両国の文化を融合

インドネシアの首都ジャカルタで7月5〜6日、日本最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」が開かれた。日本における通常の構成とは異なり、日本だけでなく、現地のアーティストやファッションブランドのショーを盛り込み、両国のポップカルチャーの融合を狙った。TGCのインドネシアでの本格的な開催は初めて。

大リーグ球宴 山本, 菊池 大谷含め日本勢最多3人選出

米大リーグ機構は7月6日、オールスター戦(7月15日、アトランタ)の投手と控え内野手を発表した。ナ・リーグでドジャースの山本由伸投手が初めて選ばれた。ア・リーグではエンゼルスの菊池雄星投手が2度目選出された。この結果、ファン投票でナ・リーグの最多票を獲得し、指名打者で先発出場が決まっているドジャースの大谷翔平選手を含め、日本勢は過去最多に並ぶ3人がメンバーに入った。
ナ・リーグの打点でトップを争っているカブスの鈴木誠也外野手は選出されなかった。

日産 鴻海とEV協業を検討 追浜工場で鴻海のEV生産案も

経営再建中の日産自動車が、台湾の電子機器受託生産を主幹事業とする鴻海精密工業と電気自動車(EV)の生産で協業する方向で検討していることが7月6日、分かった。経営再建に向けて閉鎖の検討対象になっている日産の追浜(おっぱま)工場(所在地:神奈川県横須賀市)で、鴻海が新たな柱事業に育成するプロジェクトのEV事業の拠点の一つとする案が浮上しているという。この協業案が実現すれば同工場は閉鎖を免れ、地域の雇用の維持にもつながる可能性がある。

「あしなが育英会」創設 会長の玉井義臣氏死去, 90歳

災害や病気などで親をなくした子どもたちを支援する「あしなが育英会」の創設者で、会長の玉井義臣氏が7月5日、都内の病院で敗血症性ショックで亡くなった。90歳だった。
玉井氏は大阪出身。大学卒業後、経済ジャーナリストとしてデビュー。母親を交通事故で亡くしたことをきっかけに、交通評論家として交通事故被害者の救済に向けた取り組みを開始。1969年に「交通遺児育英会」、1993年に「あしなが育英会」を立ち上げ、1998年から会長を務めていた。1969年以降、玉井氏の支援で高校や大学などに進学した遺児は11万人余りに上るとされる。