国内初のカジノを中核とした統合型リゾート(IR)の事業会社「大阪IR」は5月9日、社名を「MGM 大阪」に変更すると発表した。変更は1日付。米リゾート大手、MGMリゾーツ・インターナショナルのIR開発・運営の知見をはじめとするブランド力を活用し、大阪で世界最高水準のIRの実現を目指すとしている。
大阪IRには、MGMの日本法人とオリックスが約41%ずつ出資し、パナソニックホールディングスや鉄道大手など、関西を中心に22社が残りを出資している。社名変更後もこの出資比率は変わらない。
大阪でのIRは2030年秋ごろの開業を目指しており、年間2,000万人の来訪と、約5,200億円の売り上げを見込む。
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「高槻ジャズストリート」来年も存続へ CF目標額クリア
大阪・高槻市の音楽イベント「高槻ジャズストリート」を主催する実行委員会が、イベントを存続させるために支援金を募っていたクラウドファンディング(CF)で、目標額の750万円を上回る911万5,000円(1,020人)が5月7日までに集まった。資金難で今年限りで、存続が危ぶまれていたが、来年も開催できる見通しとなった。
これは例年、5月の連休2,3日間にわたり、スタート間もない頃は高槻市内の数カ所で1日に複数回行われた、ライブでジャズ演奏を楽しむイベント。1999年の初回から入場無料で行われ、経費はTシャツの売り上げなどで賄ってきた。しかし、昨年は物価高騰などで約750万円の赤字となり、支援金が目標額に届かなければ終了も検討されていた。
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パナソニックHD 1万人削減 構造改革で国内外スリム化
パナソニックホールディングス(HD)は5月9日、希望退職などで1万人規模の人員削減を実施すると発表した。
人員削減は主に2026年3月期に実施。対象はグループ全体の従業員で、国内5,000人、海外5,000人を想定する。パナソニックHDの連結従業員数は2025年3月末時点で20万7,548人で、削減規模は全体の5%弱に相当。総務や人事など間接部門が肥大化し、固定費の負担が業績を圧迫していることから構造改革の一環として、組織のスリム化を図る。
一連の構造改革で計1,500億円以上の利益改善を目指す。主要なものとして、①人員削減による利益面の改善効果は700億円②家電などを手掛けるパナソニックの分割・再編で330億円③不採算事業からの撤退や拠点統廃合420億円ーーなどを見込む。
構造改革に加え、車載電池事業など注力事業の収益性を向上させることで、2029年3月期までに利益面で3,000億円以上の改善を図るとしている。
トランプ氏の暴言, その都度 事実誤認を正し協力深化を
健全な日米安保体制の堅持と協力強化に向け、敢えて日本政府に言いたい。トランプ米大統領は両国政府の首脳が構築してきた日米関係の到達点、現実を十分把握しないまま、あるいは曲解しているのかといった発言が目立つ。
例えば、トランプ氏は「我々は数千億ドルを支払って日本を守るが、彼ら(日本)は何も払わない」などという。この主張は明らかに間違っている。日米同盟の根幹である日米安保条約は、米国の対日防衛義務を定める一方、日本は米国に基地を提供している。また日米地位協定では、在日米軍基地の地代などを除いた駐留経費、米国側が賄うと定めている。だが、1970年代に米国側が日本に一層の負担増を求めてきたことから、その後、別の協定を結んで日本側の支出を増やした経緯がある。その結果、2022年度から5年間の在日米軍駐留経費の日本側負担は1兆円超に上っている。こうして両国は納得して合意し、その義務のバランスは取れているはずなのだ。
ところが、トランプ氏は折に触れて事実誤認や、明らかに認識不足の発言を口にする。本来、同盟関係にある国同士なら、首脳のこんな発言は許されないはずだ。やはりトランプ氏は別なのだとすれば、そうした発言があるごとに、きちんと「大統領の発言は間違っていますよ」と繰り返し説明。場合によってはきちんとレクチャーすることが必要なのではないか。そのうえで、本来あるべき日米の防衛協力を深めていくことが急務だ。
これは何もけんか腰でいうのではなく、お互いに安定的かつ発展的に”ウイン・ウイン”の関係を構築するために、本音で言うべきことは言い、不承知のときは”NO”と言える関係でなくてはならない。繰り返すが、とくにトランプ氏の場合、不可思議な発言が重なったら、「一つ一つ指摘すれば角が立つ」などとためらわず、訂正を求めるべきだ。
任天堂「スイッチ2」初年度販売1,500万台目標
任天堂は5月8日、6月に発売する新型家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」の販売目標を軸とする2026年3月期の業績予想を発表した。スイッチ2の販売目標台数を、現行機のスイッチの初年度販売実績(1,505万台)並みの1,500万台とする。スイッチ2は現行機より約3割画面が大きく、遠隔地のプレーヤーと会話できる「ゲームチャット機能」などが追加されている。スイッチ2のソフトは4,500万本の販売を目指している。専用ソフトとして「マリオカート」「星のカービィ」など人気タイトルの新作を発売し、本体の販売につなげる。
スイッチ2の発売効果で、売上高は前期比63.1%増の1兆9,000億円、最終利益は7.6%増の3,000億円を見込む。
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日本産水産物販路の「脱中国」一定の成果 継続こそ課題
東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に伴う、中国による日本産水産物の全面輸入停止をうけて、官民挙げて取り組んできた供給網開拓が奏功。新たな販路が東南アジアに拡大し「脱中国依存」が進み、一定の成果を挙げつつある実態が明らかになった。
日本水産物の2024年の輸出額は3,609億円で処理水放出前の2022年と比べ6.8%減となった。最大の輸出先だった中国が輸入停止で打撃を受けたにもかかわらず、減少幅が限定的だったのは官民挙げて、安定的な輸出を継続できる供給網の構築に取り組んだ成果だ。
ホタテガイを例にみると、2022年の輸出額は911億円で、このうち5割強を占めていた中国向けは2024年にゼロに落ち込んだ。だが、ホタテガイ全体の輸出額は695億円と23.7%減にとどまった。これは、日本産ホタテガイは輸出先の中国で殻むき加工し、最終消費地の米国に再輸出するケースが多かったのを、殻むき加工の代替ルートをベトナムやタイなど東南アジアで開拓できたためだ。
輸出先として安定を求めるなら、脱中国は絶対正解だ。いつ、常に不合理な理由で停止になるリスクを孕むのが中国という国なのだ。例え輸入が再開される事態になっても、元へは絶対に戻さないことだ。今回の教訓を生かしさらに脱中国品目を増やすことだ。
やっと影響を軽微に抑えられ、成果を挙げたところだが、トランプ米政権の関税措置で輸出環境は再び不透明さを増している。しかし、引き続き供給網安定の取り組みを地道に続けることだ。