近畿15年上半期マンション発売2年ぶり増加
不動産経済研究所が7月14日発表した近畿2府4県の2015年上半期(1~6月)のマンション発売戸数は前年同期比16%増の1万102戸で、上半期としては2年ぶりに増加した。景況感の回復や低金利に加え、価格に先高観があることから、消費者の購入意欲は底堅く推移した。
オリックスが長野に野菜新工場「八ヶ岳ブランド」
オリックスは長野県で、ホウレンソウなど葉物野菜の大型栽培工場を新設する。地元の農業生産法人と野菜工場を運営し、周辺農家からも農産物を集めて「八ヶ岳ブランド」として売り込む。本業のリースや店舗開発などで培ったホテルや飲食店、小売りチェーンへの営業網を生かし、他の地域でも農産物のブランド化と販路開拓を目指す。
農業生産法人の本多園芸(長野県原村)と、オリックス八ヶ岳農園(同県富士見町)を今春設立した。資本金9000万円で、この97%を オリックスが出資する。6億円を投じ、大型ビニールハウスを8棟連ねた約1.3㌶の面積で水耕栽培を始める。まず8月までに約0.7㌶分を稼働し、残りを12月に立ち上げる。
日本に大型ティラノサウルス?長崎で歯の化石発見
福井県立恐竜博物館(同県勝山市)と長崎市は7月14日、長崎市の長崎半島西海岸に分布する白亜紀後期(約8100万年前)の地層「三ツ瀬層」から、ティラノサウルス科の獣脚類(肉食恐竜)の大型種のものとみられる歯の化石2点が見つかったと発表した。
歯の大きさから体長は10㍍前後と推測される。ティラノサウルス科の大型種の化石は北米やアジアで多数見つかっているが、国内では初めてという。
恐竜博物館によると、長崎市との共同調査で2014年5月に発見した。1点は先端から歯根部の長さが8.2㌢、歯冠基部(根元)は最大幅が3.8㌢、厚さが2.7㌢。保存状態が良く、水平断面は膨らみのある楕円形。もう1点は欠損や変形があるが、いずれも獣脚類の特徴であるノコギリのような突起「鋸歯(きょし)」や「血道(けつどう)」と呼ばれる溝があった。2点の発見場所は約1㍍しか離れていなかったが、同じ個体のものかは不明。
USJ 記録ずくめの「ハリー・ポッター」万人魅了
「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ、大阪市此花区)に大ヒット映画「ハリー・ポッター」の魔法の世界を再現した襟が開業してから7月15日で1年を迎えた。この間、全国各地や海外からの集客の起爆剤となり、運営会社ユー・エス・ジェイの好調な業績をけん引。USJはエリアの魅力強化や新規アトラクション導入、新イベント開催などの策を打ち出し続け、一層の集客力アップを目指している。
ハリポタエリアは450億円を投じ、開業1年の入場者は前年同期比3割増の1350万人に上った。このうち外国人は同8割増の96万人。その結果、ユー・エス・ジェイの2015年3月期決算は売上高、営業利益ともに過去最高を記録した。今年度も観光ビザ発給の要件緩和や円安も追い風となって外国人の一段の伸びが見込まれ、14年度を上回ると期待される。
経済波及効果も大きい。関西大学の宮本勝浩名誉教授によると、USJの14年度の経済波及効果は全国で6032億円に上り、13年度の5043億円より2割増えた。JTBが販売するUSJの宿泊ツアーは昨夏、首都圏からの申し込みが前年の5倍に達し、さらに今年は昨夏の2割増しという。
ホテルも満室状態が続いている。帝国ホテル大阪(大阪市北区)は昨年8月に稼働率が過去最高の88.2%を記録。今夏は昨年より予約スピードが早く、稼働率は90%を超えると予測している。
飛鳥・奈良期の出雲氏屋敷跡?京都・上京遺跡から出土
飛鳥時代から奈良時代にかけて京都北部の賀茂川西岸で勢力を誇った出雲氏の屋敷跡とみられる建物跡が、京都市の上京遺跡から出土したことが7月11日、分かった。出雲氏にまつわる本格的な建物跡が複数見つかるのは珍しく、調査を行った民間の発掘団体「古代文化調査会」は遷都以前の京都の歴史知る上で貴重な資料になるとみている。
調査地は京都市上京区にある上御霊(かみごりょう)神社北西隣のマンション建設予定地、約300平方㍍を調べた結果、北西隣と南東隣から一辺約60~70㌢の方形の柱穴が計5カ所出土した。ともに出土した土器などから出雲氏が全盛を誇った7世紀後半に建てられたとみている。
出雲氏は弥生時代に島根県の出雲地方から移住してきたとされ、これまで同神社の境内などから、出雲氏が創建した氏寺・出雲寺のものとされる奈良時代前期の瓦片が多数出土している。出雲氏は奈良時代には、長屋王の夫人の従者として仕えた「安麻呂」や、多くの農民を従えていた「真足(またり)」らを輩出している。