月別アーカイブ: 2019年6月

椿本興業 ベトナム・ホーチミンに子会社設立

椿本興業(大阪本社:大阪市北区)は5月31日、ベトナム・ホーチミン市に子会社「TSUBACO VIETNAM Co.,Ltd.(仮称)」を設立すると発表した。新会社の資本金は4,000万円で、出資比率は椿本興業30%、100%子会社のTSUBACO SINGAPORE PTE.LTD.70%。2019年12月営業開始の予定。各種伝動機器、輸送装置などの販売および輸出入を手掛ける。今後増加が見込まれるベトナムの顧客需要の対応拠点とする。

香港ヤマト 九龍湾基地の保冷倉庫を拡張

ヤマトホールディングス傘下の雅●多運輸(香港)(本社:香港、以下、香港ヤマト)は5月30日、香港で保有する九龍湾基地の保冷倉庫を拡張し、オイシックス・ラ・大地傘下のOisix Hong Kong Co.,Ltd.(本社:香港)が、香港で運営する生鮮品のお届けサービス「Oisix香港」の一貫保冷輸送を5月1日から開始したと発表した。日本の農水産品の輸出先として世界一の香港は近年、保冷輸送による産地直送の生鮮品や生酒の輸入も増加し、2018年も前年比12.7%の伸びとなっている。

ミャンマー・ティラワ港のターミナル供用開始

ミャンマーの最大都市ヤンゴン近郊のティラワ港で6月1日、日本の支援で建設、整備されたコンテナターミナルの供用開始式典が執り行われた。円借款約235億円で桟橋や耐震性能のあるクレーンなどが整備された。隣接する経済特区は日系を中心に進出企業がすでに100社を超えており、今回の供用開始に伴い原材料や部品の輸入、製品の輸出で大幅に利便性が増す。ミャンマーのコンテナ貨物量は現在、年100万個(20フィートコンテナ換算)余。10年以内に約3倍に増える見通し。

平城天皇の退位後の住まいの2重塀の跡見つかる 平城宮・西宮

奈良文化財研究所によると、奈良市の平城宮跡の「西宮」で、平安時代の天皇、平城天皇が退位後、住んだ住まいを囲んでいた外側の塀の跡が見つかった。2重の塀に囲まれていて、当時の天皇の住居「内裏(だいり)」と同様のつくりとしていたとみられる。同研究所の4月からの発掘調査で、南北に一直線に並ぶ柱の跡が10基見つかったという。研究所では、これまでの調査から「西宮」を2重に囲む塀のうち、外側の塀とみている。平城天皇は、これまで都を置いた奈良県下を出て、784年長岡京、そして794年平安京に遷都した桓武天皇の息子で、病で天皇の座を弟(後の嵯峨天皇)に譲った後、以前の都・平城京の「西宮」に住まいを移したとされている。6月7日に現地で説明会が開かれる予定。

住友林業 タイで戸建て住宅・店舗併設型タウンハウス分譲事業

住友林業の友林業(本社:東京都千代田区)は5月31日、タイで戸建住宅および店舗併設型タウンハウス開発分譲事業に着手すると発表した。住友林業の100%子会社Sumitomo Foresty Singapore Ltd.(以下、SFS社)とタイの不動産開発会社Property Perfect PCL(以下、PF社)との共同事業で、総投資額は約1億9,000万米ドル。一戸当たりの平均分譲価格は16万2,000米ドルで、2019年6月に開発開始、2027年に完成を目指す。このプロジェクトはSFS社が49%、PF社が51%出資する特定目的会社が合計で約1,400戸の戸建・店舗併設型タウンハウスを開発・販売するもの。首都バンコクの中心部まで車で約1時間のパトゥムターニ県の約52㌶の敷地に5つのプロジェクトを開発。1一戸当たり延床面積110~230㎡の住宅を建設し、分譲する。住友林業のタイでの戸建分譲事業は初。

三井化学 タイのPPコンパウンド生産能力増強

三井化学(本社:東京都港区)は5月31日、ポリプロピレン(PP)コンパウンドの世界的な需要拡大に対応するため、タイの合弁会社Grand Siam Composites Co.,Ltd.(三井化学45.2%出資、本社:タイ・マプタプット工業地区)に生産設備を増強すると発表した。年間生産能力を1万3,000㌧増強する。2025年5月完工、同年6月から営業運転を開始する予定。三井化学グループは現在、世界8つの地域(日本、米国、メキシコ、欧州、タイ、中国、インド、ブラジル)に製造拠点、5つの地域(日本、米国、欧州、タイ、中国)に研究拠点を持ち、自動車の軽量化に貢献する高品質なPPコンパウンドの生産・販売・研究体制を強化している。

日比 円・ペソ直接交換の意向表明書に署名

日本の財務省は、麻生財務大臣とフィリピン中央銀行のディオクノ総裁が5月31日、日本円とフィリピン・ペソ直接交換の枠組みの構築に向けた意向表明書(LOI:Letter of Intent)に署名したと発表した。この枠組みが実現した場合、日本円とフィリピン・ペソは両通貨間で直接、価格決定を行えるようになり、為替リスクが軽減され、ひいては両通貨の利用が促進されることが想定される。

明電舎 中国子会社に41億円増資しEV事業の拠点に

明電舎(本社:東京都品川区)は5月31日、中国で5月16日、資本金1.5億円で設立した子会社「明電舎(杭州)駆動技術」(所在地:中国浙江省杭州市)に41億円の増資を行い、国外では初となるEV事業の生産拠点とすると発表した。同子会社でEVおよびPHEV用モータ・インバータ等の製造・販売を手掛ける。

20年度末までに介護職員の残業時間を縮減 厚労省が改革案

厚生労働省はこのほど、介護職員の残業時間の縮減、単位時間サービスの改善などを内容とする「医療・福祉サービス改革プラン」を公表した。AIやロボット、センサーといった新たなテクノロジーの活用、ICT化の加速、事務負担の軽減、業務の切り分け・役割分担などで実現を目指す。改革の骨子は①介護職員の平均労働時間・残業時間を2020年度末までに縮減する②2040年までに介護分野の単位時間サービス提供量(サービス提供量÷従事者の総労働時間で算出される指標)を5%以上改善させる-としている。このほか、2020年代初頭までにペーパーワークを半減させるとの目標も引き続き堅持している。2017年度の介護労働実態調査によると、介護従事者の1週間の残業時間は平均で2.0時間。職種によってバラツキがあり、生活相談員(3.4時間)、サービス提供者(2.9時間)、ケアマネジャー(2.6時間)らが相対的に長くなっている。

日本 カンボジアの人材育成と貨物倉庫建設に5億円の無償資金協力

日本政府は5月31日、カンボジアの人材育成貨物倉庫建設に総額5億3,900万円を供与限度とする無償資金協力すると発表した。同日東京で日本の安倍晋三、カンボジアのフン・セン両首相立ち会いのもと、日本の堀之内秀久駐カンボジア大使とカンボジアのウン・ラチヤナ駐日大使との間で、これら2案件に関する交換公文の署名および書簡の交換が行われた。対象案件は①人材育成奨学計画(供与限度額3億3,900万円)②シハヌークビル港経済特別区における貨物混載倉庫等の建設支援(供与限度2億円)の2件。①はカンボジアの若手行政官等が日本の大学院で学位(修士・博士)を取得することを支援するもの。これにより最大26名の若手行政官は日本の大学に留学できることになる。②は堅調な経済成長を背景に、増え続けるコンテナ取扱量に呼応して必要となる貨物混載倉庫等の建設支援に充てられる。