トランプ米大統領がまたしても世界を驚かせる国際基準・秩序破りを断行した。トランプ氏の国際ルール・秩序破りはもう決して珍しいことではないとはいえ、今回の自動車の排ガス規制撤廃の発表は、世界の首脳・政治家や科学者らを憤慨させた所業ではなかったか。
トランプ氏は2月12日、遂に自動車の温室効果ガスの排出規制を撤廃したと発表した。世界最大の温室効果ガス=二酸化炭素排出国の米国で、排ガスの規制がなくなるのだという。
地球温暖化のもととなる温室効果ガスについては、世界の科学者らが科学的に立証・認定しているにもかかわらず、トランプ氏は一方的にこれを受け入れようとせず、これまで、温室効果ガスが及ぼす気候変動や人体の健康への影響などについて、「全く科学的根拠はない」と言明。
国際世論に耳を傾けることを拒否し、頑なに、脱炭素に向けた国際的な認識をもとにした気候変動対策に徹底して背を向け、国連気候変動枠組み条約、パリ協定からの離脱を表明している。
これを受け、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードなど自動車メーカーはどう動くのだろうか?確かに排ガス規制にとらわれずに生産できることは歓迎だろうが、これまで徹底した排ガス対策へ向け投資してきたはずだ。いまさら時代に逆行する、規制撤廃してもらってもと困惑しているというのが本音ではないか。
トランプ氏の任期が終わったら、今回の措置がどうなるのか、全く不透明だ。しかも規制が撤廃された分、目先は製品の値下げを求められるとなると、とても手放しで喜べない。
大手メーカーは当然、海外事業の比重も大きい。輸出はもとより海外でもものづくりでは当然、それぞれの国情に合わせた規制のもとで対応しなければならないのだ。
今回の措置にとどまらない。トランプ氏は”米国第一主義”の旗の下、すでに66の国際機関の脱退、離脱を表明している。世界はまだまだ同氏に振り回されることになりそうだ。
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10年間に風車425基以上が廃止 FIT廃止で
脱炭素に向け、再生可能エネルギー拡大の一翼を担うと目された風力発電が、曲がり角を迎えている。日本風力発電協会などによると、各地の風力発電施設(風車)が2024年度までの10年間で425基が廃止された。多額の初期投資した割に稼げなかった存続するには維持・修繕費用が大きく、赤字に追い込まれるリスクが大きいためとみられる。
特に2020年度からの5年間に約8割が集中していることがわかった。2021年度に114基、その後も年間46〜77基が廃止され、直近5年間だけで計335基に上る。
風力発電が近年相次いで姿を消しているのは、①多くの施設で20年間の耐用年数②国の固定価格買い取り制度(FIT)の期限ーーを同時に迎えているためだ。