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外国人国保滞納者の在留更新認めず

厚生労働省は出入国在留管理庁と情報共有し、外国人の国民健康保険(国保)の保険料未納付を防ぐため、2027年6月から滞納者は原則として在留資格の変更や更新を見とまない方向で準備していることを明らかにした。
厚労省は、外国人による医療費の未納付対策として、中長期の在留者を対象に未払い情報を医療機関から収集し、同庁と共有して在留審査に反映させることを検討している。

成長戦略 26年夏策定 17分野へ集中投資

政府は11月4日、高市内閣の成長戦略の司令塔となる「日本成長戦略本部」(本部長:高市首相)の初会合を首相官邸で開いた。人工知能(AI)・半導体、造船、航空・宇宙、防衛産業など17分野を定めて、官民で集中的に投資し、経済成長を実現する方針を示した。2026年夏に成長戦略をまとめる方針だ。
17の戦略分野にそれぞれ担当閣僚を置き、投資方針を明確化する考え。分野ごとに投資の内容や時期、目標金額などを定めた「官民投資ロードマップ」を策定し、複数年度にまたがる予算措置を講じる。
首相は初会合で「『責任ある積極財政』の考え方のもと、戦略的に財政出動を行う。日本経済の供給構造を強化する」と述べた。これにより、「税率を上げずに、税収を増加させることを目指す」としている。

東京・近畿で”木枯らし1号”冬の訪れ

気象庁は11月3日、東京都内と近畿で、冬の訪れを告げる”木枯らし1号”が観測されたと発表した。いずれの地域も、昨年と比べて4日早かった。
大阪管区気象台によると、近畿地方は3日、西高東低の冬型気圧配置となり、北寄りの風が強まった。各地の最大瞬間風速(午前11時現在)は、滋賀県彦根市で16.4m、和歌山市で15.8m、京都府舞鶴市で14.8m大阪市で10.8mーーなどとなった。

中国 訪中ビザの免除26年末まで延長

中国外務省は11月3日、今年12月31日が期限の日本人に対する短期の訪中ビザ(査証)免除措置について、2026年12月31日まで延長すると発表した。韓国、フランス、ドイツなども延長される。
トランプ政権が打ち出す政策により、米中の貿易摩擦などで中国経済の先行きが不透明な中、外国からの投資や観光客を呼び込むことが狙いだ。

衆院議員定数 維新の削減の根拠が不明確

自民党が政権維持に向け、首班指名選挙直前に日本維新の会との合意書で掲げた、衆議院議員の定数削減についての議論が11月4日、衆院で始まった。これは自民と維新の両党が連立政権の合意書を交わす直前、”唐突に”維新の強い要求を受けて合意書に盛り込まれたものだ。
しかし、この定数削減は限られた日数の限られて党だけで決めるべきものではなく、簡単ではない。そもそもなぜ衆院議員の定数を減らす必要があるのか。しかも、維新が求める比例選で削減幅1割の根拠が不明確なのだ。維新の主張はあまりにも説得力に欠けるものと言わざるをえない。
立憲民主党の野田代表は「削減の方向性には賛成だが、小選挙区と比例のバランスを考慮すべきではないか」と指摘する。全くそのとおりだ。
維新は「身を切る改革」を掲げ、かつて拠点の大阪で府議会の定数を大幅に削減した。2年前には大阪市議会の定数も減らした。これによって住民の支持を拡大した。この成功体験を国政にも持ち込みたいのだ。
では衆院の議員定数はそんなに多いのか?現在の定数465は、人口が7,000万人余だった第2次世界対戦直後の466と同水準だ。欧州の主要国と比べても、日本の国会議員数は人口比で比べれば少ない。
1票の格差是正のため、小選挙区の区割りが何度も見直され、地方選出の議員は減る一方となっている。それを安易に減らせば、有権者の声が国政に届きにくくなる。かと言って、小選挙区で敗れた候補が比例選で復活当選する仕組みに、違和感を覚える人も多いはずだ。今こそ、与野党の各党各派が協力して選挙のあり方を議論すべき時だ。

カイロ郊外「大エジプト博物館」開館 日本が842億円の円借款

エジプトの首都カイロ郊外のピラミッド近くに、日本の支援で建設された「大エジプト博物館」が11月1日、全面開館し記念式典が開かれた。同式典には約40カ国の首脳らが参加し、花火やドローン(無人機)ショーなどで開館を祝った。
展示面積は約5万㎡。古代エジプト文明を中心に至宝約10万点を所蔵し、エジプト観光の目玉となる。4日から一般公開される。日本は総工費約10億ドル(約1,540億円)のうち、842億円の円借款供与に加え国際協力機構(JICA)が遺物の保存・修復などの技術を伝授し、人材育成を支えた。
同博物館は2,012年に着工。政変などの影響で開館が何度も延期されており、今回ようやく全面開館にこぎつけた。

3歳マスカレードボール 競馬・天皇賞(秋)G1初制覇

競馬の天皇賞(秋)(G1、芝2000m)が東京・府中市の東京競馬場で行われた。3歳馬の初のG1の古馬との混合戦だったが、3歳の2頭が1、2位を占めた。
勝ったのは1番人気に支持されたマスカレードボール(クリストフ・ルメール騎乗、日本ダービー2着)。ルメール騎手は秋華賞、菊花賞に続いて3週連続のG1勝利を飾った。管理する手塚貴久調教師(美浦)は初勝利。2着にミュージアムマイルが入った。3着はジャスティンパレスで、2番人気の支持を集めたタスティエーラは、直線伸びきれず8着に敗れた

リニア中央新幹線 コスト倍増, 難題山積 開業見通せず

JR東海は、リニア中央新幹線の東京・品川ー名古屋間の工事費が、当初計画の約5.5兆円から倍増の11兆円に膨らむとの見通しを発表した。資材費の高騰や難工事への対応で費用がかさむ。すでに2021年に約7兆円へと修正しており、今回が2回目の見直しだ。
JR東海の丹羽俊介社長は、工事費の増加分は借り入れなどで対応するというが、運賃を引き上げる可能性にも言及している。同社長は、4年前にはまだ工事の難易度が見通しきれていなかったと説明するが、事業内容の精査に甘さはなかったのか?この種の工事は不確実な要素が多い。だが、コスト増が発生するたび、そのまま運賃に転嫁では利用者の理解は得られまい。
リニア中央新幹線は東京ー名古屋ー大阪の3大都市圏を結ぶ国の新たな大動脈として期待は大きいものの、開業時期は一向に見えてこない。品川ー名古屋間の2027年開業を目指して工事が始まったのは2014年末で、すでに10年余り経過している。
静岡県内を流れる大井川の水量が減少することへの懸念から、川勝平太前知事は計画に反対を続けた。このため、JR東海は2024年3月、2027年開業を断念した。知事は2024年5月に鈴木康友氏に代わったが、自然環境を巡る議論は続いている。そのため、工事開始に向けた認可は下りていない。
今回の工費は開業時期を2035年に仮置きして試算したものという。工期が延びれば費用は更に膨らむだろう。この難題をどう打開するのか?
リニアは次世代の輸送手段として期待は大きい。超電導の技術を用いて東京ー大阪間の438kmをわずか1時間強で結ぶ計画だ。名古屋までの所要時間は最速40分となる。経済効果は年6.5兆円が見込まれており、恩恵は大きい。

フォーエバーヤングが快挙 米ブリダーズカップ制す

米カリフォルニア州デルマー競馬場で11月1日行われたブリダーズカップ(BC)で、日本調教馬のフォーエバーヤング(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎、坂井瑠星騎乗)が、メインのクラシック(G1、ダート2000m)を制し、日本競馬の新たな歴史を刻んだ。
同クラシックは、様々な条件で行われるBCの中で最も賞金が高いダート世界最強馬決定戦。優勝賞金は364万ドル(約5億6,000万円)。
多くのG1が開催されるBCの中で最も権威があり、米国のホースマンが渇望するタイトルを日本の人馬が奪取した。矢作氏は日本の調教師で最多の海外G110勝目。

ドジャース初の連覇 山本連投 MVP MLBワールドシリーズ制す

MLBのワールドシリーズ(WS、7回戦制)は11月1日、カナダのトロントで第7戦が行われた。その結果、またも延長線の末、ドジャース(ナショナル・リーグ)が5?4でブルージェイズ(アメリカン・リーグ)を下し、通算4勝3敗で2年連続9度目の制覇を果たした。連覇は球団初。
山本由伸投手がシリーズ最優秀選手(MVP)に選ばれた。山本は前日、第6戦の先発に続く連投で9回一死から救援登板し、延長11回まで投げて3勝目を挙げた。WSでの日本人選手のMVPは2009年の松井秀喜(当時ヤンキース所属)以来、2人目の栄誉。
大谷翔平選手は先発投手兼1番指名打者で出場。得点チャンスではほとんど申告敬遠され、勝負してもらえなかったが、チームの”顔”の1人として存在感を示した。米移籍1年目の佐々木朗希は第3、6戦で救援し、勝利に貢献した。