大阪・関西万博に参加した海外パビリオンの建設工事で、発注元の企業から工事代金が支払われていないと訴える下請け業者が、7カ国のパンビリオンで少なくとも19社に上ることが分かった。米国、アンゴラ、セルビア、中国、ドイツ、マルタ、ルーマニアの7カ国で、いずれも発注元の企業から期限までに代金が支払われていないとの訴えが相次いでいる。
未払いの金額は1社あたり、およそ100万円から1億2,000万円余りで、「従業員の給料の支払いを遅らせている」など、事業者の経営に深刻な影響が出ている。未払いの理由について、発注元の企業からは①契約の不履行があった②クライアントが気に入らない③担当者が日本にいないーーなどの回答しかないという。
こうした状況を受け、元請けによる未払いを1次下請けが訴えるケースのほか、これにより1次下請けが2次下請けに代金を支払えなくなる”未払いの連鎖”が起きているのだ。
今回の万博の海外パビリオンの建設遅れは、当初から指摘され、尋常ではなかった。こうした立ち上がりの遅れにより、人件費の高騰などの影響で工期が短くなり、時間的な制約が厳しい中で、契約内容をきちんと詰めずに”見切り発車”で工事を進めたことが背景にあるとみられる。
加えて、発注者や元請け業者が海外の場合、契約の考えにギャップがあり、これを補うコミュニケーションも取りづらいため、トラブルに発展した可能性もある。万博協会の調整・指導力が問われる。
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大阪大学病院 3つ子などの「減胎手術」の外来診療開始
大阪大学医学部附属病院はこのほど、3つ子などを妊娠した場合、母体を守るため、人工的に胎児の数を減らす「減胎手術」の外来診療を開始したと公表した。公的な医療機関が減胎手術を念頭にした外来診療の実施を明らかにするのは初めてとみられ、同病院は妊婦が安心して手術を受けられる環境づくりにつなげたいとしている。
減胎手術は母体を守るため行われているが、国内ではルールが十分正母されておらず、一部のクリニックを除き、手術の実施を公にしていないという。同病院では3つ子以上の妊婦と、双子を妊娠し、重い合併症がある妊婦合わせて10人を対象に減胎手術の臨床研究を行ったうえで、今回外来診療を開始。これまでに2人の妊婦に対して手術を行ったという。