「アジア」カテゴリーアーカイブ

万博アンゴラ館工事に無許可業者関与 下請けの未払で判明

大阪・関西万博で休館が続いているアンゴラ館の工事に関わった大阪府内の業者が、建設業法に基づく許可を取得していないことが分かった。この業者の下請け業者から大阪府に、工事費の未払があるとの相談があり、実態が判明したという。
府建築振興課によると、5月初旬、未払いに関する相談を受けて、この業者を調べた。建設業法上、500万円以上の工事を請け負う場合は、府知事や国土交通相の営業許可が必要だが、この事業者は第5次下請けで、工事自体が遅れに遅れていたことから、契約内容を書面にしないまま工事を見切り発車していたため、府は許可を取得していることが確認できなかった。
無許可で工事した場合、営業停止などの行政処分の対象となる。また、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されることもある。

大阪府・北海道 アイヌ文化や北方領土問題で連携へ

大阪・関西万博で5月17日、アイヌ文化を発信するイベントが行われ、視察に訪れた北海道の鈴木知事と大阪府の吉村知事が面会。今回の万博をきっかけに、若い人たちの間でアイヌ文化や、北方領土問題への関心が高まるよう連携して取り組むことで一致した。
鈴木知事は、北方四島との交流事業で使われている専用線「えとぴりか」が6月28日から2日間、万博会場近くの大阪港で一般公開されることを明らかにし、北方領土問題に関する情報発信への協力をよびかけt

ミケランジェロの隠れた彫像「キリストの復活」公開

大阪・関西万博のイタリア館で5月18日、ルネサンス期の芸術家、ミケランジェロの彫刻作品「キリストの復活」の公開が始まった。この彫刻は、首都ローマのラツィオ州バッサーノ・ロマーノの教会が所蔵する作品。高さ約の2mの大理石の彫像。右手で受難の刑具、縄や十字架を掴んでいる。
1514〜1516年の作品で、体の構造の表現はミケランジェロの代表作、ダビデ像に通じる。イタリア芸術を象徴する隠れた秀作という。万博の会期末、10月13日まで展示される。

幻の1940年”東京万博”の回数券使えます 万博の歴史継承

日本国際博覧会協会(万博協会)は5月5日、日中戦争の影響で急遽、中止となった1940年「東京万博」の回数券と、大阪・関西万博の入場券の引き換えを始めた。1970年大阪万博や2005年愛知万博でも同様の対応が取られたことで、今回も「万博の歴史を継承したい」としている。
東京万博は神武天皇の即位2600年を記念し、日本初の万博として東京を主会場に計画され準備が進められていたが、日中戦争の激化で中止された。正式名称は「紀元2600年記念日本万国博覧会」で、”幻の万博”とも呼ばれる。1冊12枚綴りの回数券は、戦時中の混乱で払い戻しされなかったケースも多く、1970年大阪万博や2005年愛知万博では招待券との引き換え措置が取られた。

大屋根リング 一部保存案 200m残す 協会調整 近く議論

大阪・関西万博のシンボル、世界最大の木造建築物・大屋根リングについて、万博協会が1周2kmのうち約200mを閉幕後も残す方向で調整していることが分かった。現地に保存する場合、新たに改修費や維持管理費が生じると見込まれ、5月2日にも大阪府、大阪市、経済界のトップらによる会合を開いて方向性を議論する。

「空飛ぶクルマ」万博会場で飛行中破損 当面運航中止

大阪・関西万博の会場で4月26日、次世代の移動手段「空飛ぶクルマ」の機体の一部がデモ飛行中に破損した。
事故は会場西端の離着陸場で同日午後3時頃、米リフト・エアクラフトの1人乗り機体「ヘクサ」(全長4.5m、高さ2.6m)のデモ飛行中に発生。地上約10mで機体上部のプロペラモーター18個のうち1個が破損し、このモーターを覆うプラスチック製カバー(縦17cm、横15cm、150g)2個が落下した。
運航する丸紅は27日のデモ飛行を中止し、このトラブルを国土交通省航空局に報告。万博協会は、丸紅に対し、早期の原因究明を求め、安全が確認できるまで運航を見合わせることを決めた。

大阪IR 施設本体の工事開始 30年秋開業予定 4/24起工式

国内初となるカジノを中核とした統合型リゾート(IR)の施設本体の建設工事が4月24日、万博会場の隣接地で始まった。同日は現地で起工式があり、大阪府の吉村洋文知事、大阪市の横山英幸市町、事業者の大阪IR株式会社でともに代表取締役を務めるエドワード・バウワーズ氏(日本MGMリゾーツ社長兼CEO)と高橋豊典氏(オリックス執行役)が鏡開きを行った。工事は騒音や景観への対策を取りながら進められ、2030年秋ごろに開業する予定。
IRは夢洲北側の大阪市有地約49.2万㎡に建設される。カジノ施設(約6.5万㎡)や3つのホテル、国際会議場を備える。初期投資額は約1兆2,700億円で、年間約5,200億円の売り上げを見込む。

24年度近畿輸出額 過去最高 アジア向け半導体伸び, 円安寄与

大阪税関がまとめた2024年度の近畿2府4県の貿易概況(速報)によると、輸出額は前年度比3.8%増の21兆8,517億円と、2年ぶりにプラスとなり過去最高を更新した。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2兆3,595億円の黒字だった。黒字幅は7%縮小したものの、10年連続の黒字だった。
品目別では集積回路(IC)など半導体等電子部品が12.1%増えたほか、半導体等製造装置も14.3%増えた。主な国・地域別では、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けが11%増で過去最高となった。
輸入額は5.3%増の19兆4,922億円で、過去2番目に多かった。医薬品が前年度比25.2%増、事務用機器が39.6%増が目立った。
過去最高を記録した輸出額だが、中国と米国向けで全体の約4割を占めており、今後、トランプ米政権の高関税政策の影響が懸念される。

万博1週間 来場者60万人突破 混雑, 通信障害, 暑さ対策に課題 

大阪・関西万博は4月20日で13日の開幕から1週間となった。万博協会は19日の約10万4,000人を加え、7日目までの総入場者は60万人を超えたと発表した。そして、この間、課題も浮き彫りになってきた。
協会は”並ばない万博”を掲げ、インターネットによる入場券販売や事前予約制を導入した。しかし14万1,000人が訪れた開幕日は東ゲート付近で通信障害が発生し、スマートフォンで電子チケット(QRコード)を表示できないトラブルが起きた。このためWiFi(ワイファイ)を急遽、設置し、移動基地局も配備した。
今後、日陰が少ない会場で、暑くなる季節を控え日傘やミスト、給水用マイボトルなど熱中症対策も大切になる。会期中は1日最大22万7,000人の来場が予想されるだけに、会期序盤のこれまでに浮き彫りになった課題への対策、改善・解消は、円滑な運営のカギを握る。

万博 初日来場者11万9,000人 雨天影響?予約下回る 協会

大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は4月14日、開幕日の13日の来場者が11万9,000人だったと発表した。同日は14万人超の来場予約が入っていたが、雨の影響もあってか、延期した人が多かったとみられる。また、万博協会は15日、14日の来場者が5万1,000人だったと発表した。13日の半分以下になった。
万博協会は、半年間の会期で2,820万人の来場を想定。達成には1日平均15万人の来場が必要となる。