「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

ヤマハ フィリピン・ダバオ市教育局と音楽教育協力の覚書

ヤマハ(本社:静岡浜松市)は11月8日、フィリピンの販売子会社、Yamaha Music Philippines Inc.(ヤマハ・ミュージック・フィリピン)が、フィリピン・ダバオ市教育局と音楽教育に関する協力の覚書を10月29日、ダバオ市で締結したと発表した。
今回の覚書締結により、ダバオ市内の3つの公立小学校の第5学年の音楽授業で、同社の音楽・楽器を使った活動の普及を目指す「スクールプロジェクト」の一環として、リコーダーを用いた音楽教育の試験導入を支援する。導入に先立ち、日本型音楽教育の知見を活かした教員研修を行い、年内の授業開始を目指す。

積水化学 タイに塩素化塩ビ樹脂コンパウンド第2工場新設

積水化学は11月11日、タイの連結子会社、SKISUI SPECIALTY CHEMICALS(THAILAND)CO.,LTD.(以下、「SSCT)が、タイ東南部マプタプットのへマラートイースタン工業団地内の工場敷地内に第2工場を新設すると発表した。今回SSCTが新設するのは塩素化塩ビ樹脂(以下、CPVC)コンパウンド工場で、稼働開始は2025年度下期を予定。これにより、SSCTのCPVCコンパウンドの「生産能力は現行の1.6倍強に増強する。
同社は、CPVCをコンパウンド化し「Durastream(デュラストリーム)」ブランドとして、樹脂配管などを成型する海外メーカーに販売している。

大阪ガスと鴻池運輸 インドの都市ガス事業で協業

大阪ガス(本社:大阪市中央区)は11月11日、低炭素に向けた取り組みとして鴻池運輸(大阪本社:大阪市中央区)と、インドにおける都市ガス事業のさらなる成長を目指し、協業を開始すると発表した。
大阪ガスは、インドにおける全事業エリアで2024年4月現在約10万世帯の一般家庭に天然ガスを供給。ガスの輸送に必要なパイプラインは約9,900kmに延伸しており、日本企業が出資する都市ガス事業の中では最大規模を誇る。
今回の鴻池運輸との協業により、他の事業パートナーとともに、圧縮天然ガス(CNG)ステーションや天然ガス導管網など、天然ガスインフラのさらなる整備を進めていく。これにより交通用を中心に、家庭用・業務用・産業用と幅広い分野で天然ガスの利用拡大を見込む。

石破首相 半導体・AI分野に複数年度で10兆円超支援表明

石破首相は11月11日、2030年度に向け、半導体や人工知能(AI)分野に複数年度で10兆円以上の公的支援をする方針を明らかにした。11月にまとめる経済対策に盛り込む。2030年度までを見据えた新たな枠組み「AI・半導体産業基盤強化フレーム」を打ち出す。
また、「今後10年間で50兆円を超える官民投資を引き出すための新たな支援フレームを策定する」と表明した。補助金のほか、政府機関を通じた出資や民間の金融機関からの融資への債務保証を想定している。

公取委 KADOKAWAに勧告フリーランス保護へ下請法違反で

公正取引委員会は11月12日、ライターやカメラマンの原稿料などを不当に引き下げたのは下請法違反にあたるとして、出版大手のKADOKAWAなどに再発防止などを求める勧告を出した。11月からフリーランス保護法が施行されたことを機に、公取委は買い叩きに遭いやすい小規模事業者に対する大手事業者の対応について、監視を強めている。

家電量販ノジマ 112億円で「VAIO」買収 ブランド名変えず

家電量販大手のノジマ(本社:横浜市)は11月11日、パソコンメーカーの「VAIO」(本社:長野県安曇野市)を買収すると発表した。2025年1月末までに投資ファンド、日本産業パートナーズ(JIP)およびVAIO株式を保有するVJホールディングス3(本社:東京都千代田区)から発行済み株式の約93%を取得する。買収額は112億円。車名やブランド名は変更しない方針。独占販売契約は結ばない。

光量子計算機 年内稼働へ 国内初 室温で高速度 理研,NTTなど

理化学研究所とNTTなどのチームは、次世代の計算機「光量子コンピューター」を年内にも稼働させると発表した。国内では初めて。
量子コンピューターは、ミクロの世界に特有な物理法則「量子力学」を利用して計算を行う。日本では昨年、理研や富士通、大阪大学などが相次いで国産の量子コンピューターを稼働させている。ただ、いずれも計算を実現させる素子「量子ビット」に超伝導回路を使う方式で、極低温の冷凍機内で稼働させる必要があった。
今回の光量子コンピューターは室温で稼働可能で、消費電力を抑えることができ、「光」を使うため計算速度が速く、高度な計算処理ができるという。インターネットのクラウドを介して、共同研究を行う大学や研究機関の研究者が利用できるとしている。

訪問介護の24年1〜10月倒産72件で過去最多 小・零細業者

東京商工リサーチのまとめによると、訪問介護事業者の2024年1〜10月倒産は72件に上り、2023年の年間67件を上回り、過去最多を記録した。報酬改定に伴い、訪問介護の報酬が引き下げられたことも経営を圧迫し、倒産増つながった。2024年は80件を大幅に上回るペースとなっており、小規模事業者の淘汰が加速している。
1〜10月倒産72件のうち、資本金1,000万円未満が61件(構成比84.7%、前年同期48件)、従業員10人未満が68件(同94.4%、同41件)と小・零細規模の事業者が大半を占めている。

伊藤忠 カワサキ株20%取得 米国で販売金融などで協業

伊藤忠商事(本社:東京都港区)は11月8日、川崎重工業の完全子会社で二輪大手のカワサキモータースの株式20%を第三者割当増資で取得し、資本業務提携すると発表した。取得額は800億円。
共同で米国で販売金融を手掛ける新会社を2025年4月に折半出資で設立。北米を中心にアウトドア需要の高まりで販売が伸びている二輪車に加え、オフロード四輪車の販売金融事業に乗り出す。