JFEスチール、三菱ガス化学、三菱ケミカルの3社は3月24日、製鉄所由来の二酸化炭素(CO2)から製造したメタノールを樹脂原料として使う実証実験を2026年度に始めると発表した。3社の生産拠点が隣接する水島コンビナート(所在地:岡山県倉敷市)で、空気中へのCO2排出を減らし、メタノールの効率的製造方法などを検証する。
JFEスチールが製造過程で発生したCO2を含む副生ガスをパイプで送り、受け取った三菱ガス化学がメタノールを製造する。これを使って、三菱ケミカルが樹脂原料の一種、プロピレンをつくる。この実証実験を進めるため、三菱ガス化学は年産100トンのメタノール製造設備を新設する。
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コスモエネHD, UCDI CO2由来次世代エタノールで共同検討
コスモエネルギーホールディングス(HD)とCO2資源化研究所(以下、UCDI)は3月21日、「UCDI(R)水素菌」を用いて、CO2をエタノールに変換するCarbon dioxide Capture and Utilizetion(以下、CCU)の実現に向けた共同検討に関する契約を締結したと発表した。
食料や植物を原料として生産される食料作物由来のエタノールには、食料との競合や生産効率の限界、土地利用などに課題がある。これらの点を踏まえると、期待されるのが今回の両者の取り組みだ。
UCDI高い増殖技術を有する独自の水素菌「UCDI(R)水素菌」を開発し、CO2と水素を原料にエタノールを生産することができる技術・特許を保有している。この技術により、食料を原料としないエタノールの大量生産が可能となり、CO2排出量の削減とバイオ燃料製造の両立が期待される。