量子科学技術研究開発機構(QST)などは、40歳以上でうつ病などの気分障害を発症した患者の脳に、認知症の原因の一つになるたんぱく質が蓄積していることがあると明らかにした。同機構が開発した薬剤を使って撮影した脳画像を解析した。
認知症には「タウ」や「アミロイドβ(ベータ)」などたんぱく質が脳にたまることで発症するものがある。近年、認知症の前段階として、中高年でうつ病や双極性障害などの気分障害を発症する可能性が指摘されている。ただ、気分障害の発症とたんぱく質蓄積の関係について調べるのは難しかった。
「介護」カテゴリーアーカイブ
24年認知症の行方不明1万8,121人, 8割弱は5km圏内で死亡
警察庁のまとめによると、2024年に全国の警察に届け出があった、認知症やその疑いがある行方不明者が、前年比918人減の延べ1万8,121人だったことが分かった。前年から減少したものの、いぜんとして高い水準で推移している。認知症の行方不明者は、統計を取り始めた2012年から2倍近くに増えている。
発見時に死亡が確認されたのは491人で、このうち77.8%の382人は、最後に姿が確認された場所から5km圏内で発見された。以下、5km超〜50km以内で見つかったのは93人、50kmを超える地点で見つかった人は15人だった。
亡くなった場所は河川や河川敷が115人で最も多く、以下、用水路・側溝が79人、山林が71人などと続いている。
24年度生活保護申請25.9万件, 5年連続増 全受給164万世帯
京進 インドとネパールに日本語学校「特定技能」人材育成
政府「特定技能」に3分野追加案提示「育成就労」17分野
政府は5月20日、人手不足が顕著な業種で外国人労働者を受け入れる在留資格「特定技能」の対象分野について、物流倉庫の管理、シーツやタオルなどのリネン製品の供給、廃棄物処理の3分野を追加する案を政府の有識者会議で示した。特定技能は2019年に制度が始まり、現在は農業、介護、外食産業など16分野が対象となっており、今回示した3分野が加わると合わせて19分野となる。今年12月の閣議決定を目指す。
外国人技能実習制度に代わって始まる「育成就労制度」は、原則3年で技能水準を習得し、特定技能へ移行する運用を想定している。育成就労の対象は、特定技能の分野から自動車運送業と航空分野を除いた計17分野とする方向で検討している。
米FDA 富士レビオ系アルツハイマー血液診断キット初承認
26年度にも出産費用無償化へ大筋了承 厚労省
24年末の在留外国人377万人 3年連続最多更新
出入国在留管理庁によると、2024年末の在留外国人は約377万人で、3年連続で最多を更新した。国立社会保障・人口問題研究所は2023年に公表した「日本の将来推計人口」で、外国人の増加を年間16万5,000人程度と推計した。だが、入管庁の統計では2024年末までの1年間に約36万人増え、実際は推計の2倍超の外国人が来日している計算になる。
出入国在留管理庁は「就労目的の来日が増えている」と分析している。こうした状況を受け、政府は外国人が働きやすい環境整備に向け、最長5年での帰国を前提としてきた「技能実習制度」を2027年度までに廃止。長期就労が可能な「特定技能」の在留資格への移行を促す「育成就労制度」を創設する。技能実習制度では転籍(転職)を認めず、実習生の失踪が相次いだことを踏まえ、育成就労制度では一定の条件下での転籍を認める。