「介護」カテゴリーアーカイブ

アルツハイマー治療薬「ドナネマブ」承認へ 国内2例目

厚生労働省の専門家部会は8月1日、米製薬大手イーライリリーが開発したアルツハイマー病の治療薬「ドナネマブ」の国内での製造販売承認を了承した。ドナネマブはアルツハイマー病の原因物質とされる脳内のアミロイドβ(Aβ)を除去する働きがあると認められた。
同様の薬はエーザイと米バイオジェンの「レカネマブ」に次いで2例目。今後、厚生労働相が正式承認する。

平均寿命3年ぶりに延びる 女性87.14歳, 男性81.09歳

厚生労働省公表の簡易生命表によると、2023年の日本人の平均寿命は女性が87.14歳、男性が81.09歳となり、前年に比べ女性は0.05歳、男性が0.04歳それぞれ延びたことが分かった。直近2年間は新型コロナウイルス禍の影響で男女とも連続して縮んでいた。したがって延びるのは3年ぶり。
国別にみると、女性は日本が前年と同様世界1位、男性は4位から5位に下がった。女性は2位がスイス(85.9歳)、3位がフランス(85.75歳)。男性は1位スイス(82.3歳)、2位スウェーデン(81.58歳)、3位ノルウェー(81.39歳)。

エーザイ エコナビスタと提携 認知症の早期発見へ実証

エーザイ(本社:東京都文京区)は7月24日、高齢者の見守りサービスを手掛けるエコナビスタ(本社:東京都千代田区)と業務提携すると発表した。
高齢者施設で入居者の脳の健康度を測定するなどし、認知症の早期発見を目指す実証実験を始める。エコナビスタの認知症予測AIや、エーザイが開発した脳の健康度を測定する「のうknow」などのツールを高齢者施設に提供する。これらのツールの利用を通して、入居者が自身の認知機能の変化に気づくなど、認知症の早期発見を促すモデルの構築を目指す。

「学童保育」待機児童1万8,462人と過去最多 共働き増で

こども家庭庁の調査によると、共働き家庭などの小学生を放課後に預かる「学童保育」について、定員に空きがないなどの理由で利用できない待機児童の数が、今年5月時点の速報値で1万8,462人に上り、過去最多となったことが分かった。このため、こども家庭庁はとくに夏休みに向けてはニーズが高まることから、夏休み等に期間を限定して開所する学童保育への支援策を検討するなど受け皿の整備を進めることにしている。

首相 旧優生保護法で原告に謝罪「除斥期間」取り下げ

岸田首相は7月17日、最高裁の障害を理由に不妊手術を強いた旧優生保護法の違憲判断を受け、国家賠償請求訴訟の原告らおよそ130人と首相官邸で面会し、1時間40分ほどかけて被害者から直接訴えを聞き、謝罪した。そのうえで首相は「除斥期間」を取り下げて、和解を目指す方針を示した。

26年度 介護職25万人不足, 40年度は57万人不足 厚労省推計

厚生労働省は7月12日、全国で介護職員が2026年度に約25万人不足するとの推計結果を公表した。高齢化の進行に伴う介護サービスの需要増加を受け、介護職が2026年度に約240万人必要となり、2022年度の実働数約215万人との差を不足数と見込んだ。前回の推計では2025年度の全国の介護職の不足数を約32万人と見込んでいた。
高齢者数がほぼピークとなる2040年度に必要な介護職は約272万人と推計。2022年度の実働数と差し引きした2040年度の不足数は約57万人になるとの見通しも示した。
2026年度の介護職の必要数を都道府県別にみると、大阪府の約21万5,000人が最も多かった。次いで東京都の約21万2,000人、神奈川県の約16万8,000人が続いている。

東大など 認知症の非記憶系症状は大脳の異常と関連

東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構、国立精神・神経医療研究センター、米国ブラウン大学との共同研究により、アルツハイマー型認知症の非記憶系症状は大脳ネットワークの活動異常と関連していることが解明された。
今回明らかになったのは①アルツハイマー型認知症の非記憶系症状(注意の障害など)は、左頭頂葉の変性が引き金となって起こされる大脳ネットワークの活動異常と関連している②左頭頂葉の神経細胞の変性は、同脳部位の神経活動を不安定にし、様々な情報を統合処理する能力を低下させている③こうした左頭頂葉の活動の変化は、脳全体に広がるデフォルトモードネットワークという神経ネットワークの活動を不安定にし、結果として注意の障害など非記憶系の症状を引き起こしているーの3点。

アズビル マレーシアの大学と包括連携の覚書 人材確保へ

計測・制御システムを手掛けるアズビル(本社:東京都千代田区)は7月10日、マレーシア工科大学とマレーシア日本国際工科院と包括連携に関する覚書を結んだと発表した。脱炭素や空調関係の計測・制御技術の開発に共同で取り組む。また、事業のグローバル化を進める中、課題のグローバル人材の確保はじめ、今回覚書を交わしたことでインターンシップ生の受け入れを増やし、技術系以外の学生の採用も視野に入れている。

エーザイ レカネマブが香港でアルツハイマー病薬の承認取得

エーザイ(本社:東京都文京区)と米バイオジェン・インク(本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)は7月11日、アルツハイマー病治療剤として「レケンビ(R)」(一般名:レカネマブ)が、香港衛生署より新薬承認を取得したと発表した。今回の承認は米国、日本、中国、韓国に次いで、世界で5番目の承認となる。
香港では70歳以上の9.3%が認知症で、85歳以上では32%に増加し、認知症者のうち73.5%がアルツハイマー型認知症と報告されている。

イトーキと滋賀県 高度外国人財の確保で相互連携の覚書

イトーキ(本社:東京都中央区)は7月9日、高度外国人財の獲得・定着に向け、滋賀県と産業ひとづくり推進における相互連携に関する覚書を締結したと発表した。ベトナム・ハノイ工科大学と産学官連携を進めることにより、同大学生の人財育成プログラム充実およびキャリア形成への寄与、滋賀ブランドの向上、将来的な高度外国人財の獲得・定着を目指す。
ハノイ工科大学の学生を対象としたインターンシッププログラムの相互連携の実施期間および人数は、2024年7月15日〜8月16日まで10名を受け入れる。イトーキ本社や関西工場(所在地:滋賀県)などで、日本の”はたらく”と”くらす”を体験することをテーマに、実習、生活、文化体験等を提供する。
ハノイ工科大学は1956年に設立されたベトナム国内トップの理系大学。学部生は約3万9,000名、院生は約1,300名在籍している。