世界保健機関(WHO)の試算によると、世界全体の認知症患者は2019年時点で5,520万人に上っている。今後も増え続け、2030年に7,800万人、そして2050年には1億3,900万人と、2019年の約2.5倍に達すると予測している。
高齢社会の進行で避けられないことだが、幅広い世代が不公平感なく過ごすには、公的介護制度はじめ社会全体で患者や家族を支える、充実した仕組みづくりが不可欠だ。超高齢社会を迎えている日本だけに、いつまでも課題の先送りは許されない。
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「地域を元気に! 推進委員会」の活動 いよいよ始動
地域住民、そして地域の中小企業を元気にし、崩壊しつつあるコミュニティの再構築を目指す「地域を元気に 推進委員会」の活動が8月30日、活動拠点の大阪市西区・九条商店街の一角、「コミュニティーROOM恵人(けいと)」でスタートした。
同委員会はこの3カ月余りの間、始動を準備、そのたびに繰り返される新型コロナによる緊急事態宣言発令、「まん延防止等重点措置」に遭い、始動を見合わせてきた。このため、”密”を避けるため幅広い呼びかけは自粛し、限られた人数の高齢者をはじめとする地域住民を対象に、口コミで知人に案内しただけだったが10人余が集まり、同活動の立ち上げ・始動となった。
今回は、関西福祉学院(本部所在地:大阪市淀川区)で介護職員の資格取得のための講座の講師を務める賀川氏を講師に招き①認知症サポーター養成研修、そして一般社団法人 福祉後見サポートセンターの杉本悦子代表による②成年後見制度の紹介-の2部構成で、活動の一端を披露した。
1部の認知症サポーター養成研修では、認知症の中核症状と「BPSD」と呼ばれる状況にある認知症の行動・心理症状について、とくに時間を割き、説明が加えられた。質問コーナーでは認知症者に対する家族の接し方、屋外通行時、認知症が疑われる人を見かけた際の接し方、サポートの仕方などについての、やり取りを交えた対応法が示され、参加者らは熱心に聞き入っていた。
認知症サポーターの人数は、平成17年度からの累計で1,327万9,863人(キャラバン・メイト16万8,680人を含む)に上っている。
2部の、2000年にスタートした成年後見制度の紹介では、制度の趣旨・目的、そして後見を依頼する本人の判断能力に応じた制度の中身など、法定後見制度・任意後見制度などが紹介された。認知症、知的障害、精神障害、発達障害などを抱えた人はもちろんだが、誰もがいずれ必要になるのが後見制度。具体的なケース・モデルのもと、今後詳しい内容の紹介が聞きたくなる説明会だった。
ILO 世界人口の53%が社会保障なく、格差広がる傾向
特定技能外国人 6月末時点で2万9,144人 ベトナムが最多
ワイズマンとダイハツ 介護事業所向けでシステム連携
ワイズマン(本社:岩手県盛岡市)とダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は8月23日、提供する介護事業所向け請求システム「ワイズマンシステムSP」と、通所介護事業所向け送迎支援システム「らくぴた送迎」の2つのシステムが同日から連携を開始すると発表した。
ワイズマンシステムSPは、介護施設・介護事業所の業務をサポートする「介護・福祉ソリューション」で、ICT化による業務の効率化や情報管理などを支援している。この利用者・通所予定データを「らくぴた送迎」に連携することで、これまでそれぞれのシステムで重複して入力していた作業の一元化が可能になる。
これにより両社は、介護現場がこれまで抱えていた深刻な人材不足の解消にとどまらず、コロナ禍での負荷の高い送迎計画の変更対応、送迎時の急なキャンセルへの迅速な対応、送迎時間帯の施設内での密回避等、業界が抱えている課題の解消を目指し、業務改善、生産性向上に貢献していく。
NECとコネクシー AIで要介護者と訪問看護師をマッチング
日本電機(本社:東京都港区、以下、NEC)は8月20日、岡山市のスタートアップ企業、Cone・Xi(コネクシー)と共同で、訪問看護・介護に関する業務効率化への貢献を目指し、AIの活用により要支援・要介護者と訪問看護師をマッチングするシステムの実証実験を9月下旬から岡山市内で開始すると発表した。
NEC独自のAIを活用して、岡山市内の訪問看護ステーション約20事業所に所属する訪問看護師を対象に、ケアマネジャー(約50名)が担当する。訪問ケア希望の要支援・要介護者とマッチングするシステムの検証を行う。具体的には、ケアマネジャーが登録した要支援・要介護者の情報(必要なケア、希望日程、住居エリアなど)と、訪問看護師が登録した情報(専門分野、対応可能なケア、空き状況、訪問エリアなど)を同システムで分析し、適切な訪問看護師の候補者一覧をケアマネジャーに提示する。
住江織物 水濡れ感知の布開発 22年に介護シーツで販売
カーペット大手の住江織物(本社:大阪市中央区)はこのほど、水に濡れたことを検知する布を開発した。これは、電気を通す糸に水を吸う糸を巻き付けた特殊な糸を、格子状やひし形状に織り込んだもの。乾燥時は外側の糸が絶縁体になり電気を通さないが、水分を含むと電気が流れる仕組み。センサーのデバイスと通信コネクタを組み合わせて開発した。センサーはにおいも感知する。
第一弾として2022年内に、濡れるとスマートフォンに通知する介護用シーツとして販売を目指す。このシーツは、水分のみを検知した場合は「尿」、水分とにおいを検知した場合は「便」と識別して知らせ、おむつやシーツを交換する目安になる。これによって介護者の負担軽減につながる。価格は未定だが、シーツ2枚とシステムを合わせて5万円程度を想定。日本経済新聞が報じた。
21年度最低賃金改定 平均930円に 7県で目安1~4円増
クレディS・メドピア 10月から共同で在宅医療支援
クレディセゾン(本社:東京都豊島区)とメドピア(本社:東京都中央区)は8月12日、業務提携に基づき検討してきた在宅医療における共同事業として、退院支援サービス「Yorisoi(よりそい)」を2021年10月から提供開始すると発表した。
Yorisoiは、病院が患者・家族や療養先の介護施設・在宅医療サービス提供者等との間で行っている退院調整業務をサポートするサービス。現在、その業務を担う病院は患者の退院後の受け入れ先を探すために院内や他機関の関係者との連携・調整に多くの時間と労力がかかっている。
Yorisoiは、こうした課題を踏まえ、スムーズな連携やマッチングのために企画されたもので、専用プラットフォーム上で、病院がタイン予定の患者の情報を登録し、患者のニーズを可視化することで、受け入れ先が自施設への受け入れ可否を申し出ることができ、患者と受け入れ先の最適なマッチングが可能となる。
クレディセゾン、メドピア両社が持つノウハウや強みを相互活用することで、インターネットとリアルを融合した新たな事業として共同で展開する。