「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

”幻の城”大津市・坂本城跡で長さ約30mの石垣見つかる

滋賀県大津市の発掘調査によると、戦国時代の武将、明智光秀が築いた同市の坂本城跡で、長さおよそ30mにわたる石垣などが見つかった。石垣の高さはおよそ1m、長さはおよそ30m。この石垣と堀が城の最も外側の囲いになっていた可能性があり、その場合、びわ湖の湖岸に位置する本丸からの距離はおよそ300mで、これまで推定されていた距離と比べおよそ100m短いという。
同市文化財保護課は、どのような過程で大きな石垣を使うようになったのか?慎重に調査を進めていきたいとしている。
坂本城は、織田信長が比叡山延暦寺を焼き討ちした後、明智光秀に命じてふもとのびわ湖のそばに築かせたとされているが、わずか15年ほどで廃城となり、”幻の城”とも呼ばれている。

「さっぽろ雪まつり」開幕 4年ぶり全面開催 氷雪像190基

北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」が2月4日、メイン会場の大通公園(所在地:札幌市中央区)など市内3会場で開幕した。74回目を迎えた今年は、4年ぶりの3会場を使った全面開催。迫力ある大雪像はじめ大小約190基の雪像や氷像が来場者を楽しませてくれる。開催は11日まで。会期中、国内外から200万人以上の来場が見込まれている。

豊竹咲大夫さん死去 人形浄瑠璃文楽太夫の人間国宝

人形浄瑠璃文楽の太夫(語り手)で人間国宝の豊竹咲大夫(とよたけ・さきたゆう、本名:生田陽三)さんが1月31日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなった。79歳だった。
1944年、戦後の文楽を代表する太夫の一人、八代目竹本綱太夫の長男として大阪市で生まれた。時代物から世話物まで芸域は幅広く、2009年に演目の見せ場を語る太夫の最高資格「切場語り」に昇格。2019年、人間国宝に認定された。

奈良「お水取り」の”お松明”4年ぶりにすべて公開

奈良・東大寺はこのほど、「お水取り」の名で知られる東大寺二月堂の伝統行事「修二会(しゅにえ)」のハイライトの一つ、燃え盛るたいまつを振って火の粉を散らす「お松明」が、今年は4年ぶりにすべて公開することを明らかにした。
これにより、大勢の参拝者などが集まることから新型コロナウイルス対策のため3年前から一部を非公開としていた、「籠松明」と呼ばれる最も大きなたいまつが焚かれる3月1日から14日までのお松明が公開となる。
修二会は、「練行衆」と呼ばれる僧侶たちが修行の一環として、およそ1カ月にわたって国の安泰を願い、法要などを行う行事。

平城宮跡南側で建物跡の柱穴見つかる 大学寮の倉庫か

奈良文化財研究所の発掘調査によると、奈良市の平城宮跡の朱雀門の南側でおよそ50個の柱穴が見つかった。柱の並びから6棟の小型の建物跡とみられ、専門家は役人を養成する「大学寮」の機関の一部、倉庫などの可能性があるとしている。
今回見つかったのは同研究所が発掘調査を進めていた朱雀門の南側およそ1,100㎡。直径20cm程度の奈良時代の柱の穴が47個見つかった。これらは小型の建物が6棟あったと推測され、いずれの建物も東西におよそ3m、南北におよそ7mほどの大きさだったとみられるという。専門家は「平城京の構造を知るうえで重要な成果」としている。

神戸ルミナリエ10日間で230万人来場 有料エリアに15万人

阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する光の祭典「神戸ルミナリエ」の組織委員会は1月29日、19〜28日の開催10日間の来場者数が229万8,000人だったと発表した。新型コロナウイルス禍による中断を経て、今回は4年ぶりの開催だった。
これまでの経験、密集・混雑を避けるため会場を旧居留地、東遊園地、そしてメリケンパークの3カ所に分散して実施された。メリケンパークには有料エリアが設けられた。来場者数は2019年の約347万人と比べ3割以上減少した。目玉作品、光の回廊「ガレリア」の通り抜けができる有料エリアには15万人が来場した。

月面探査機「SLIM」の運用再開 太陽電池稼働 観測調査も

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1月29日、無人月面探査機「SLIM」の運用を再開したことを明らかにした。28日夜にSLIMとの通信を確立し、特殊なカメラを使った月面での調査、鉱物観測も再開できたとしている。
SLIMは20日に月面着陸した際、頭側を下にして着陸したため、予定していた太陽光パネルに太陽光を受けられず、太陽電池による発電ができず、バッテリー駆動による限られた時間の調査、活動にとどめ、その後、太陽電池の始動待ちで運用を停止していた。今回期待通り、太陽の向きが変わって発電を始めたもの。

古都・奈良の若草山で「山焼き」冬の夜空焦がす

古都・奈良の冬の伝統行事、若草山の「山焼き」が1月27日行われ、燃え盛る炎が冬の夜空を彩った。これに先立ち、春日大社で神の火の御神火をともした松明(たいまつ)が野上神社に届けられ、神職が山焼きの無事を祈願した。
この後、山の麓で大勢の観光客らが見守る中、午後6時すぎからおよそ600発の花火が打ち上げられ、ほら貝とラッパの音を合図におよそ300人の消防団員が一斉に山の枯れ草に火を放っていく。乾燥した枯れ草に放たれた火は瞬く間に燃え広がり、冬の夜空を焦がしていった。

紫式部「源氏物語」の世界描いた日本画 嵯峨嵐山文華館

紫式部が主人公・光源氏を軸に平安貴族社会で繰り広げる恋の遍歴ストーリー、古典の名作「源氏物語」の場面を描いた日本画を紹介する展示会が、京都市右京区の嵯峨嵐山文華館で開かれている。これは、源氏物語をテーマに描かれ屏風や掛け軸などを紹介する展示会で、会場には鎌倉時代から昭和に描かれた33点の作品が紹介されている。展示会は4月7日まで。
このうち江戸時代初期に狩野山楽が描いた「源氏物語押絵帖屏風」は、光源氏の半生が12の場面で描かれている。また、江戸時代後期に活躍した狩野玉円永信の掛け軸「源氏五十四帖図」は、人物を敢えて描かず、象徴となる風景やものだけで場面を表現していて、扇子の上に置かれた夕顔の花や複数の牛車などが物語を連想させる。

水戸 偕楽園の梅 ”八重寒紅”など早咲き品種咲き始める

梅の名所として知られる茨城県水戸市の偕楽園で早咲きの品種が咲き始めた。”八重寒紅”などが可憐な花をつけている。今冬一番と目される寒波の襲来で、日本列島は凍える寒さに見舞われているが、季節は着実に前へ進んでいることをうかがわせる。
偕楽園におよそ100品種、3,000本の梅の木が植えられている。多くの品種が開花し始める2月10日からは恒例の「水戸の梅まつり」が開かれる予定。偕楽園は金沢市の兼六園、岡山市の後楽園とともに日本三大名園の一つ。