「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

「明治日本の産業革命遺産」を選定 世界遺産推薦へ

「明治日本の産業革命遺産」を選定 世界遺産推薦へ
 内閣官房の有識者会議は8月27日、2015年の世界文化遺産登録を目指す「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)へ推薦する候補に決めた。ただ、すでに文化審議会が「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎県、熊本県)を選定。各国の推薦枠は年1件で、2候補が競合したため政府内で絞り込み、9月中に結論を出す。

二条城の唐門を一般公開「菊」の金具下から「葵」の紋

二条城の唐門を一般公開「菊」の金具下から「葵」の紋
 元離宮二条城事務所は8月28日、世界遺産の二条城(京都市中京区)で、約1年半かかった唐門(重要文化財)の修理を終え一般公開した。唐門に、天皇家を表す菊の金具下から徳川家の葵(あおい)の紋が見つかった。徳川家の城だった二条城は1867年の大政奉還により、朝廷の管理下に入り、84年に天皇家の別荘「二条離宮」となった際に金具が付けられたとみられる。二条城では、葵紋が削り取られる一方、残されているところもあるという。

ベルリンで森鴎外の元恋人の写真発見「舞姫」モデル

ベルリンで森鴎外の元恋人の写真発見「舞姫」モデル
 明治の文豪、森鴎外の小説「舞姫」に登場する悲恋のヒロイン、エリスのモデルとみられるドイツ人女性「エリーゼ・ヴィーゲルト」の写真が見つかった。ベルリン在住の作家、六草いちか(50)が、写真を持っていた子孫を捜し出した。保管されていた写真には夫とともに写っていた。本人の直筆で妹へのメッセージが書き込まれており、エリーゼが41~52歳の間に撮ったものと推定できるという。
 エリスのモデルは、ドイツから鴎外を追って来日した際の乗船者名簿などで、実在が確認された。六草さんは、教会に残された記録などから1866年生まれの「エリーゼ・マリー・カロリーネ・ヴィーゲルト」と特定し、その説を2011年の著書で発表していた。

岡本太郎氏の初期の新聞連載小説の挿絵54点を初公開

岡本太郎氏の初期の新聞連載小説の挿絵54点を初公開
 画家の故岡本太郎氏が新聞連載小説のために描いた挿絵の原画が岡本太郎記念館(東京・青山)の展覧会で初公開され、注目を集めている。連載小説は、坂口安吾の作品「花妖」。1947年2月から東京新聞に連載。同年5月、挿絵が付いた連載は打ち切られた。公開されているのは、掲載された挿絵58点のうち54点。残りの4点の原画は現在も行方が分からないという。挿絵はペンや筆を使った墨で描かれている。後年の作品での署名は「TARO」だが、挿絵では一文字の「太」としている。

国宝の銅鐸に渦巻き文様を確認 CTスキャンなどで解析

国宝の銅鐸に渦巻き文様を確認 CTスキャンなどで解析
 九州国立博物館(福岡県太宰府市)と神戸市立博物館は8月17日、1964年に神戸市灘区桜ヶ丘町で出土した弥生時代中期の国宝の銅鐸(どうたく)をコンピューターを使って解析したところ、肉眼では不鮮明で確認できなかった渦巻き文様(装飾用の図柄)があることが分かったと発表した。文様が見つかったのは高さ31㌢、重さ2.6㌔の「桜ヶ丘12号銅鐸」。エックス線CTスキャンや3次元計測器で銅鐸を解析したところ、表面に渦巻きのような模様を4つ描いた「四頭渦文(しとうかもん)」があり、その下には弧線を重ねて半円状にした文様が見つかった。

京都・五塚原古墳「ミニ箸墓」でスロープを確認

京都・五塚原古墳「ミニ箸墓」でスロープを確認
 京都府向日市埋蔵文化財センターは8月22日、邪馬台国の女王、卑弥呼の墓説がある箸墓古墳(奈良県桜井市)の3分の1サイズで築造されたとされる京都府向日市の五塚原古墳(3世紀後半、全長約91㍍)の発掘で前方部から後円部へせり上がるスロープが確認されたと発表した。後円部で遺体を埋葬する儀式を行った後、前方部で後継者が王位継承を宣言したとする説があり、スロープは埋葬資材を運んだり、葬列が通ったりするために設けられたとみられる。
 確認されたスロープは幅約1.5㍍、長さは2㍍以上。墳丘は後円部が3段、前方部が1段の構造だが、前方部と後円部の接続部分はスロープになっていた。2012年に実施された箸墓古墳の、レーザー光を使った航空測量でも同様のスロープがあると推定されている。

キトラ古墳 石室見納め 埋め戻し墳丘一部復元へ

キトラ古墳 石室見納め 埋め戻し墳丘一部復元へ
 文化庁は8月16日、「朱雀」などの極彩色壁画を保存のためはぎ取った国特別史跡、キトラ古墳(奈良県明日香村、7世紀末~8世紀初め)について、石室の入り口部分を報道陣に公開した。18日からは初めて一般公開する。石室は今後、埋め戻して墳丘の一部を復元する計画で、事実上これが見納めとなる。石室内には殺菌用の紫外線ライトが置かれ、青紫の光が幻想的な雰囲気を醸し出す。南側の盗掘穴から石室内をのぞくと、高さ約1.2㍍、幅約1㍍の狭さが実感させられる。壁石のあちこちには壁画のはぎ取りの痕跡が残り、作業の苦労がしのばれる。はぎ取った壁画は、古墳近くに2016年度に完成する保存展示施設で展示される予定。

「清水の舞台」支える柱の修理公開 9月中に終了

「清水の舞台」支える柱の修理公開 9月中に終了
 京都市東山区の清水寺で、国宝・本堂の「清水の舞台」を支える柱の修理が始まり、報道陣に8月22日、公開された。9月中に終了する予定で、修理中も拝観できる。根元が湿気で腐ったり、虫食いの被害に遭ったりしているため、舞台の下にある78本の柱のうち9本を修理する。9本の修理は約380年前の再建以来初めて。作業しやすいように油圧ジャッキで柱を約1.5㌢持ち上げながら、新しい木材を差し入れる。直径60~80㌢で長さは最長14㍍。傷んだ根元部分を切り取り、新しい木材を継ぎ足す「根継ぎ」という伝統的な工法を使う。この日は、継ぎ目部分に深さ20㌢、12㌢四方の大きさの穴をノミで彫る作業が公開された。

伊勢神宮、外宮でも「お白石持行事」始まる 新正殿公開

伊勢神宮、外宮でも「お白石持行事」始まる 新正殿公開
 伊勢神宮(三重県伊勢市)の事務を扱う神宮司庁は8月17日、完成間近の外宮新正殿を公開した。また同日、内宮に続いて外宮でも、この敷地に白石を敷き詰める「お白石持行事」が始まった。これは9月1日まで行われ、20年ごとに社殿を造り替える伊勢神宮の10月の式年遷宮のクライマックスにつながる。正殿はふだんは垣根越しにしか見られないが、この行事に限って一般の市民が近付くことができる。初日は、地元住民ら約7400人が参加。伊勢市内を流れる宮川で集めた白石を「えんや、えんや」の掛け声とともに木ぞりで運び、敷き詰めていった。

約100年ぶりの大修理の正倉院の瓦のふき替え終わる

約100年ぶりの大修理の正倉院の瓦のふき替え終わる
 宮内庁は8月21日、約100年ぶりの大修理が進められている奈良市の正倉院(国宝)で、屋根全体の8割にあたる瓦のふき替えが終わり、報道陣に公開した。ふき替え作業は今秋に終わる見通し。瓦は約2万5000枚を新調する一方、奈良時代の約300枚を含む約8500枚を再利用。屋根の四隅にある鬼瓦8枚のうち、1枚を新調。北東にある明治期に作られた鬼瓦で、江戸期の作とみられる他の7枚とデザインが異なっているため統一する。