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小惑星リュウグウの元となった天体に氷が存在した痕跡

東京大学などの研究グループは、はやぶさ2が小惑星リュウグウが持ち帰ったサンプルについて、放射性同位体の量から岩石の”年齢”を特定する手法などを用いて分析した。その結果、およそ40億6,000万年前に誕生したリュウグウの元となった天体には、水が氷の状態で10億年以上にわたって存在したとみられる痕跡が残されていることが分かった。
氷は天体衝突が起きた際に溶けて、衝突でできた割れ目から流れ出したと考えられ、リュウグウの元となった天体には、想定されていたよりも多くの水が含まれていた可能性があるという。

24年世界の軍事費 過去最高の398兆円 飢餓対策費不足も

国連のグテーレス事務総長は9月9日、2024年の世界の軍事費が前年比9%以上増え、過去最高の2兆7,000億ドル(398兆円)に達したとする報告書を発表した。半面、貧困対策などの持続可能な開発に必要な資金が不足していると指摘している」。
報告書はこのわずか4%にも満たない930億ドルあれば、2030年までに世界の飢餓を終わらせることができるなどとして、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に必要な資金が不足しているーーと嘆きの弁を述べた。

タイ最高裁 タクシン元首相に拘禁刑1年の判決

タイの最高裁判所は9月9日、政界に強い影響力を持ってきたタクシン元首相に拘禁刑1年を言い渡した。在任中の職権乱用などの罪で2023年8月から半年間服役した際、病気を理由に刑務所ではなく、病院に留め置かれた措置が違法だったと判断した。これにより、タクシン氏は直ちに収監された。

パナソニック, JX金属 使用済み家電の銅資源循環で連携

パナソニックくらしアプライアンス社とJX金属は9月8日、使用済み家電から回収した銅スクラップを再資源化し、パナソニックグループの製品に再び活用する循環スキームを共創し、9月から開始すると発表した。
パナソニック傘下のパナソニックETソリューションズが、全国の家電リサイクル工場で使用済み家電から取り出された銅スクラップを回収。回収したものをJX金属へ供給し、JX金属が電気銅として再生する。

俳優 吉行和子さん死去 90歳 映画, 舞台, テレビで活躍

数多くの映画、テレビドラマ、舞台で活躍した、俳優でエッセイストの吉行和子さんが9月2日、肺炎のため亡くなった。90歳だった。
吉行さんは東京都出身で、高校在学中に劇団民藝の研究生となり、1957年に舞台「アンネの日記」で俳優としてデビュー。1978年、大島渚監督の映画「愛の亡霊」に主演したほか、TBSの「3年B組金八先生」などにも出演。2013年、NHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」では主人公の祖母を演じ、2014年、山田洋次監督の映画「東京家族」で日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞している。
吉行さんはエッセイストとしても活躍し、1984年には「どこまで演れば気がすむの」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞している。
父の吉行エイスケさん、兄の吉行淳之介さんはいずれも作家、妹が詩人の吉行理恵さんと文筆一家として知られた。

熱中症搬送9/7までの1週間で3,776人, 高齢者2,159人

総務省消防庁のまとめによると、9月1日から7日までの1週間に熱中症で病院に搬送された人は全国で3,776人で前年同期より890人余多くなった。内訳は「死亡」した人はおらず、入院が必要な「重症」と「中等症」が1,342人、入院の必要がない「軽症」2,408人などだった。年齢別では65歳以上の高齢者が2,159人と全体の半数以上を占めた。

「一風堂」10月にジャカルタで初のハラルラーメン店

ラーメンチェーン「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(HD)(本社:福岡市中央区)は9月9日、インドネシアの首都ジャカルタにイスラム教徒(ムスリム)向けのハラル対応の最初の店舗を開業すると発表した。これは同社の山根智之社長が同日、大阪・関西万博でのイベントに出席。不二製油(本社:大阪府泉佐野市)の大森司社長との対談の中で明らかにしたもの。
不二製油が開発した植物性だし「ミラダシ」を使い、大豆タンパク質などで動物性のうま味を再現しただしで、豚骨スープの味わいに仕上げる。ミラダシはハラル認証を取得しているシンガポールの工場からの供給を受ける予定。

「着床前検査」女性が35歳以上の不妊症夫婦にも対象拡大

日本産科婦人科学会は9月8日、「着床前検査」について、不妊症の夫婦で新たに女性の年齢の目安を35歳以上として検査の対象広げ、認定している医療機関に通知した。
着床前検査は、体外受精での妊娠率の向上などのため受精卵の染色体を調べて異常がないものを子宮に戻すもの。「RGT-A」と呼ばれる。
現在、2回以上流産や死産の経験がある「不育症」の夫婦、体外受精を繰り返しても妊娠しなかった「不妊症」の夫婦に限定して、日本産科婦人科学会が認定した医療機関で行われている。

環境省 脱炭素へ人工光合成 2040年に原料の量産化目指す

環境省は9月6日、地球温暖化対策の一環として2040年に「人工光合成」による原料の量産化を目指すとする工程表を公表した。人工光合成は、太陽の光をエネルギーとして利用し、水や二酸化炭素から燃料などを生成する技術。
人工光合成によって最終製品として二酸化炭素の排出が少ない航空機の代替燃料の「SAF」や、肥料などをつくることが想定されている。工程表では2030年に一部の技術の先行利用を始め、2040年に燃料などの原料を量産化させるとしている。

石破総裁の辞意「党を二分してはいけない」で説得

長い党内の迷走を経て、自民党の石破総裁が9月7日、辞意を表明し、総裁選へ動き始めた。党内の「参院選の惨敗の責任を」と問われ続けながら、続投意思を表明し続けていた石破氏の最終決断が急点、辞意に至った要因は何なのか?
ずばり、結論は「自民党を二分してはいけない」との思いだった。選挙惨敗の責任は「石破氏だけにあるのではない」「石破氏は辞める必要なない」などの世論と、自民党党内の「即刻惨敗の責任を」が並列、尋常ではない分断状態が続いていた。
しかし、新総裁選実施の有無を諮る事案が設定されたこの1週間、石破氏の判断は、衆議院解散・総選挙をも視野に入れ、揺れに揺れたようだ。しかし6日、昨年の石破総裁誕生の支持勢力の重鎮だった菅義偉副総裁(元首相)、小泉進次郎農林水産相との、合わせておよそ2時間にわたる会談の後、急転直下、石破氏が菅、小泉両氏の「続投の意思を貫けば党が分断、党内が割れてしまう」、「党を二分してはいけない」のアドバイスを受け入れ、辞意表明に至った模様だ。
この結果、”解党的出直し”の議論は全く置かれたままに、自民党の外部に向けた新総裁選出=表紙替えの「党刷新」セレモニー(儀式)は踏襲、温存され、党の再生とは程遠い、有権者の民意とはかけ離れた、時代遅れの自民党が継続することになる。自民党にもう未来はない。