「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

韓国 尹大統領が「戒厳令」6時間後解除 野党, 弾劾案を提出

韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は、12月3日夜45年ぶりに宣布した戒厳令の一種「非常戒厳」を、4日午前4時半頃、野党等の猛烈な反発、抗議のもと、国会で解除要求決議案が可決されたことを受け、解除した。宣布からわずか6時間後のことだった。
しかし、”大義”がないまま、政党活動の禁止、報道機関の活動などが制限される事態を伴う大混乱を引き起こす「戒厳令」が出されたことで、一般市民も驚き強く批判。こうした状況を受け、野党6党は尹氏の弾劾訴追案を国会に提出した。これにより、日韓関係の改善を進めてきた尹政権が存続できるかどうか、重大な局面を迎えた。

クロマグロ大型魚 25年以降の漁獲枠1.5倍に拡大

太平洋クロマグロの資源管理を話し合う国際会議「中西部太平洋まぐろ類委員会」(WCPFC)は12月3日までフィジーで年次会合を開き、2025年以降の漁獲枠を拡大することを正式に決めた。30キロ以上の大型魚は従来の1.5倍、30キロ未満の小型魚は10%増となる。これにより、日本の漁獲枠は大型魚が現在の5,614トンから8,421トンに、小型魚が4,007トンから4,407トンに増える。
WCPFCが漁獲枠拡大を決めたのは、近年の資源量が回復傾向にあることを受けた措置。

不急の救急搬送に”徴収金”原則7,700円 茨城県で開始

軽症患者の搬送による救急業務の逼迫が指摘され、その緩和・解消が課題となる中、茨城県で12月2日、微熱や切り傷といった緊急性がないか低い症状で救急搬送された場合、病院が患者から「選定療養費」として原則7,700円以上を徴収する取り組みが始まった。都道府県単位で制度として適用するのは初めて。
軽症患者の救急搬送が多くなると、救急車の運用や病院の受け入れ体制が逼迫し、本来優先すべき重篤患者の救急搬送が遅れて救える命を救えなくなることにもなりかねない。同県内の救急搬送は2023年に14万3,046件(速報値)と過去最多を更新したが、このうち47.9%が軽症だった。

気象庁 今秋 1898年の統計開始以降最高の暑さを記録

気象庁は12月2日、今秋(9〜11月)の日本の平均気温は平均値よりも1.97度高く、1898年の統計開始以降で最も高かったと発表した。期間中は平年よりも偏西風が北寄りを流れたため、全国的に温かい空気に覆われやすかったことが要因で、担当者は、この秋の暑さは”異常気象”としている。

自転車飲酒運転146件 改正道交法1カ月, 交通事故48件 府警

大阪府警のまとめによると、11月1日から自転車の酒気帯び運転に罰則が新設された改正道路交通法の施行から1カ月間で事故や交通違反件数が計146件に上った。自転車の酒気帯び運転での交通事故は48件発生。赤切符の交付や書類送検などの交通違反は95件(うち2件は酒酔い運転)だった。

日本パラスポーツ 大賞にパリパラで金の車いすラグビー

第8回日本パラスポーツ賞の大賞にパリ・パラリンピック(パリ大会)車いすラグビー日本代表チームが選出された。同チームは2大会連続銅メダルの後に、悲願の金メダルをつかみ、団体では初の栄誉に輝いたことが評価された。
優秀賞には、パリ大会車いすテニスで日本女子初の単複2冠に輝いた上地結衣、競泳男子2冠の木村敬一、初メダルとなる「金」を手にしたゴールボール男子日本代表チームが選ばれた。新人賞には陸上女子円盤投げで銀メダルの鬼谷恵子が輝いた。

厚労省 がんや難病の新薬承認 前倒しへ 治験中 効果予測

厚生労働省は、がんや難病などの患者に薬を迅速に届けるため、効果が予測できる段階で製造販売を承認する新制度を導入する方針を決めた。欧米で承認された薬が日本で使えない”ドラッグロス”の解消策だ。承認後に効果が確認できない場合は取り消せる仕組みとする。2025年の通常国会に医薬品医療機器法の改正案の提出を目指す。

ネット選挙運動で斎藤知事を買収容疑で告発 大学教授ら

神戸学院大の上脇博之教授と郷原信郎弁護士は12月2日、兵庫県知事戦のインターネットの選挙運動で、斎藤元彦知事から兵庫県内のPR会社代表に買収にあたる報酬の授受があったとして、斎藤氏とPR会社代表に対する公職選挙法違反容疑での告発状を兵庫県警と神戸地検に発送したと明らかにした。告発容疑は、斎藤氏が買収、代表が被買収。
総務省によると、ネットの選挙運動については、業者が主体的に企画立案を行う場合、報酬の支払いは買収になる恐れがある。

首相譲らず「企業献金は不適切でない」他は野党と協調路線

石破首相は12月2日、衆院本会議で所信表明演説に対する各党の代表質問に答えた。首相は政治資金規正法の再改正を巡り、立憲民主党などが禁止を主張する企業・団体献金について、「自民党としては不適切だとは考えていない」と述べた。国会論戦は10月の衆院選で与党が過半数割れになってから初めてだが、「企業・団体献金の廃止だけはのめない」との姿勢は堅持、譲らなかった。ただ、経済対策、安全保障分野など他の改革を巡る諸課題では野党と協調する姿勢を鮮明にした。

24年 流行語大賞「ふてほど」トップ10「50ー50」「裏金問題」

2024年の新語・流行語大賞が12月2日発表され、TBS系の連続ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称「ふれほど」が年間大賞を受賞した。ふてほどは、主演の阿部サダヲさん(54)が扮する「昭和のおじさん」が現代にタイムスリップするコメディー。コンプライアンスが重視される令和の価値観では不適切な言動を繰り返すストーリー展開で、現代社会の生きづらさを風刺した内容だった。
このほか、トップ10に「50ー50」「裏金問題」「界隈」「名言が残せなかった」「初老ジャパン」「ホワイト案件」「新紙幣」「もうええでしょう」「Bling-Bang-Bang-Born」などが選ばれた。