「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

12企業・団体の「未来の都市」パビリオンの展示内容発表

2025年大阪・関西万博で国内12の企業と団体が取り組む「未来の都市」をテーマにしたパビリオンの展示内容が発表された。このパビリオンは気候変動など地球規模の課題を解決しながら、誰もが幸せな暮らしを実現できる未来の都市がテーマ。会場でも最大規模の4,800㎡の延床面積に、実施主体の博覧会協会と12の協賛企業などがプレゼンテーション展示を行う。
日立製作所とKDDIは、持続可能な社会に向けた取り組みを行わなかった場合の2035年に生きる10歳の少年から”SOS”を受け取ったという設定の映像を上映するシアターを設ける。そこで来場者がスマートフォンなどを使って、今できる取り組みを選択していくことで、未来がより良い方向に変わることを体験してもらうコンテンツを展示するという。商船三井は船の帆で受けた風で船底のタービンを回し、そのエネルギーで水を分解して水素を生産し、運搬もする未来型の船の模型を展示する。

絶滅危惧種マルミミゾウが国内初の妊娠 25年夏に出産 広島

広島市安佐動物公園は8月21日、絶滅の恐れがあるゾウ「マルミミゾウ」について、国内初の妊娠を確認したと発表した。妊娠したのはマルミミゾウの「メイ」。推定25歳で、西アフリカのブルキナファソから2001年に来園した。14日のエコー検査で妊娠を確認した。出産は2025年8〜10月のみ込み。
同園によると、マルミミゾウの野生個体は極めて少なく、飼育も世界で3頭のみという。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでリスクの高い「深刻な危機」に分類されている。同園ではメイと、秋吉台自然動物公園サファリランド(所在地:山口美祢市)から受け入れた雄の「ダイ」の計2頭を飼育している。

信長が敵将, 細川昭元に宛てた降伏促す文書見つかる

東京大学史料編纂所の調査によると、織田信長が敵対する武将に降伏を促す文書が見つかった。これは泰巖歴史美術館(所在地:東京都町田市)所蔵の史料で、信長が天下統一を目指し、将軍・足利義昭とともに上洛して間もない時期のもの。
「天下布武」の朱印などから1570年、現在の大阪・摂津で城に立てこもった敵将の名門・細川家の細川昭元に宛てた、降伏を促す文面が綴られている。播磨などの領地を与えることや、四国については、影響力を持っていた昭元を特別に扱うとしている。昭元がこの条件を受け入れたかどうかはわかっていないが、文書の翌年には信長に降伏した記録が残っている。

古都の夜空照らす「京都 五山送り火」4.7万人が見守る

お盆に迎えた先祖の霊を送り出す「京都 五山送り火」が8月16日夜、京都市街を囲む、東山区、左京区、北区、右京区の山々で、地元住民らでつくる各地区の保存会の手で行われた。
東山の如意ヶ嶽で午後8時に大文字の「大」の字に火が灯り、以下、5分間隔で「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の順で文字や形に点火され、盆の京都の夜空を赤々と照らした。市街地の中層ビルの屋上や鴨川沿いはじめ眺望の利く場所で市民や観光客らは年に1度の宗教的な伝統行事、”火のショー”を見守った。警察によると、今年は昨年より2万人以上多い、およそ4万7,000人が訪れた。

インドネシアで世界最小の人類化石発見 推定100cm

日本、インドネシア、オーストラリア、米国の国際研究チームは、インドネシアのジャワ島の東にあるフローレス島で世界最小サイズの人類の化石を発見した。見つかったのは70万年前の地層から出土した原人の大人の上腕骨で、推定身長は約100cmと分析した。同島で暮らしていた原人は、70万年前にはすでに小柄な体格だった事が判明した。
フローレス島の約6万年の地層から非常に小柄な”フローレス原人”の化石が見つかったことが、2004年に報告されていた。海に隔てられた孤島で太古に人類が暮らし、小さく進化したことは大きな発見だったが、謎に包まれていた進化の過程が今回、デジタル機器などにより明らかになった。現代人並みに大柄だったジャワ原人が約100万年前にフローレス島に渡り、劇的に小さく進化したとみられる。
これらの成果は、英科学誌ネイチャーズ・コミュニケーションズに掲載された。

様々なスポーツの歴史刻む 甲子園球場100周年で記念式典

春夏の高校野球やプロ野球・阪神の本拠地として、様々なアスリートの感動的なスポーツシーンの舞台として歴史を刻んできた甲子園球場が8月1日、開場から100周年を迎え、記念式典が開かれた。兵庫県西宮市の甲子園球場は、大正時代「の1924年8月1日に「甲子園大運動場」として誕生。
式典は、伝統の阪神ー巨人戦に先立ち、試合開始前の午後5時半ごろから開始。阪神史上最高の助っ人といわれ、2年連続の三冠王に輝いたランディ・バースさんや、早稲田実業で春夏合わせ5季連続で甲子園出場した荒木大輔さんなどが出席。大の阪神ファン、俳優の渡辺謙さんの掛け声が会場の雰囲気を盛り上げた。
試合開始に先立ち、阪神を球団史上初の日本一に導いた吉田義男さんと、巨人V9時代のエースとして活躍した堀内恒夫さんが始球式を務めた。こうして甲子園球場は新たな100年に向けスタートを切った。

新種の恐竜と判明の化石 兵庫・三田市の博物館で展示

兵庫県三田市の「県立人と自然の博物館」で、新種であることが判明した恐竜の化石の展示が始まった。これは14年前に同県丹波篠山市の、およそ1億1,000万円前の白亜紀前期の地層で発掘された恐竜の化石。
研究者や大学教授らによる調査で、鳥類に近い「トロオドン科」に分類されることが分かった。だが、前足の指の骨に一対のくぼみがあるなど、ほかのトロオドン科にはない特徴が見つかったことから、新種と判明。7月、国際的な学術誌に掲載された。

パリ五輪 7/26開幕 日本選手団最多の409人 金20個目標 

パリオリンピックが7月26日開幕した。今回の大会は『広く開かれた大会』をスローガンに、夏季五輪史上初めてスタジアム以外のセーヌ川で開会式が行われた。エッフェル塔がレーザー光線で、パリの上空が様々に照らし出される光の演出は圧巻だった。愛の讃歌が流れる中、エッフェル塔のステージに登場したセリーヌ・ディオンが美しい歌声を響かせた。長く記憶に残りそうな開会式だった。
パリ五輪はエッフェル塔スタジアム、コンコルド広場、ヴェルサイユ宮殿前などの街中も競技会場となって実施される。日本選手団の選手数は海外で行われる大会では史上最多の409人となった。目標とする20個の金メダル獲得を目標に8月11日までの17日間の戦いが幕を開けた。
パリ大会には32競技の合わせて329種目に200ほどの国・地域などから男子がおよそ5,700人、女子が5,500の合わせて1万1,000人余の選手がエントリーしている。このほか、難民選手団が前回の東京大会より8人増えて、これまでで最多の37人、ウクライナ侵攻により、国として参加が認められていないロシアと、その同盟国のベラルーシ国籍の選手がか”AIN”と呼ばれる「中立的な立場の個人の資格の選手」として合わせて32人が出場する見込み。