厚生労働省の研究班のまとめによると、認知症と診断された後、デイサービスなど介護保険サービスを受けるまで平均1年3カ月ほどかかることが分かった。8年前に行った前回調査よりおよそ2カ月短縮された。ただ、研究班は診断後の”空白期間”が長くなると、症状がより進行する恐れがあるとして、早期に支援に結びつける体制や情報提供が急務だと指摘している。
調査は1月に、全国の認知症疾患医療センターなどを通じて、認知症と診断された家族およそ130人余りに行い、速報値としてまとめた。
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万博 海外館建設費未払トラブル 協会は解決へ積極的介入を
大阪・関西万博の海外パビリオン建設費未払いトラブル問題が膠着状態で、解決の糸口さえ見通せていない状況が続いている。このままでは大阪・関西万博関連工事事業者の複数の休・廃業が発生することも懸念され、当事者にとって今回の大阪・関西万博が、工事で痛手を被ったという負の記憶しか残らない、不幸な企業・家族が出る事態となりそうだ。
万博協会によると、海外パビリオンの建設費用に関する未払の相談は少なくとも①マルタ館②ネパール館③アンゴラ館ーーの3件が寄せられている。このうち、マルタ館の建設を担った関西の業者が元請けの外資系イベント会社に約1億1,000万円(追加工事分約3,000万円含む)の支払いを求めて東京地裁に提訴してことが分かっている。ネパール館の工事を担った業者は完成前に契約に沿った支払いが滞ったことから、工事が中断している。アンゴラ感では内装工事の発注を受けた大阪市の業者からの費用が未払いだとして、下請け業者らが「被害者の会」を立ち上げている。
万博工事は当初から着工遅れが指摘され、開幕まで1〜2カ月となってから間に合わせるための仕事が多かった。国を挙げての国際イベントだからとか、多分もう地元で行われることはない、事業者のメンツを懸けた仕事だからと急遽、助っ人を頼まれ、休日返上、深夜にかけた業務で対応した案件だった。それが、丸々費用未払いという、全く報われることない決着はひどい仕打ちとしか言いようがない。
大規模なプロジェクトや大型物件の場合、元請けから第1次下請けから第5次、6次下請けで工事を進めることが通常で、この途中3次、4次下請けの会社の経営状況で支払いが滞ることなどもあり、その際は後の5次、6次下請けには未払いのまま放置されてしまうというわけだ。今回もまさしくそうした流れになっているのだろう。
未払いに苦しめられている業者らによると「万博協会や国、大阪府は民ー民の問題で、当事者同士で解決せよ」との回答だという。だが「トラブルが起こっている以上、具体的な対応をしてほしい」と訴えている。彼らは限度を超えた超タイトなスケジュールに合わせ、骨身を惜しまず働いた人たちだ。
「いのち輝く未来社会のデザイン」のテーマを掲げた今回の万博が、工事に携わった中小零細業者の会社・家族の生活を顧みず、その犠牲にあぐらをかいたものであってはならないのではないか。協会は当事者同士でと放置するのではなく、解決に向けて積極的に介入してもらいたいものだ。協会として、直接介入が難しければ、例えば専門家を含めた解決を担うグループの組織へつなぐ、仲介の労を取ってもらいたいと願う。
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大阪大 がんへの免疫妨害細胞を狙い撃ち 新治療法を開発
大阪大学などの研究チームは6月10日、がんへの免疫を妨害する細胞だけに働きかけ、免疫機能を回復させる新しい治療法を開発したと発表した。同チームは、がん細胞の周辺に存在し免疫細胞の働きを阻害する物質を生み出す「がん関連線維芽細胞(CAF)」に限定して、酵素の働きを抑える方法を考えた。
チームはたんぱく質の設計図である「メッセンジャーRNA」に結合し、酵素をつくる遺伝子の働きを抑える化合物を活用。CAFだけが持つ特殊なたんぱく質を目印とし、CAFにピンポイントでくっつくようにしたところ、正常な細胞に影響を与えずに狙い撃ちすることに成功した。マウスの実験ではがん細胞が小さくなることを確認した。研究チームは、転移性の大腸がんや膵臓(すいぞう)がんなど、治療が難しいがんへの治療法として期待できるとしている。