公正取引員会は5月8日、東京都内の有名ホテル15社が毎月会合を開き、客室単価などの情報を共有していた行為が価格カルテルにつながる恐れがあるとして、独占禁止法違反の疑いで再発防止を求める警告を行った。価格つり上げなどの行為は確認されなかったが、各社で内部情報を交換していたことを問題視した。
対象となったのは帝国ホテル、オークラ東京、ホテルニューオータニ、京王プラザホテル、シェラトン都ホテル東京、第一ホテル東京、パレスホテル東京、ホテル椿山荘東京、ハイアットリージェンシー東京など15社。
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PHV 製品ライン強化 EV販売停滞”つなぎ役”でなく売れ筋に
自動車の新車販売市場でプラグインハイブリッド車(PHV)の評価が高まっている。航続距離のへ不安や、先行する中国メーカー各社のグローバル市場への供給急増なども加わって、電気自動車(EV)の販売が伸び悩む中、電気とガソリンを併用できる利便性の高さが支持されているのだ。これまではEVが普及するまでの”つなぎ役”とみられていた。
富士経済の需要見通しでは2024年のEVの世界販売台数は前年比4%増の1,048万台にとどまった。これは充電設備の不足や航続距離への不安が主要因とみられる。これに対し、PHVは同約30%増の545万台と大きく伸びる見込みだ。
こうした需要予測をにらみメーカー各社はPHVのラインアップを強化している。トヨタ自動車、三菱自動車、マツダなど相次いで新型車を投入している。
PHVはEV大国、中国でも脚光を浴びる。BYDを筆頭に新車種を展開し、2024年の新車販売の伸び率は8割超と、2割以下のEVを大きく上回った。世界販売台数は中国勢が6割を占めた。4月23日から開かれていた世界最大級の自動車展示会「上海国際自動車ショー」でもPHVの展示スペースが際立った。各社がテコ入れを急いでいるからだ。浙江吉利控股集団傘下EVブランド「Zeekr(ジーカー)」や、EV専業の小鵬汽車(シャオペン)が初めてPHVを投入することをそれぞれ明らかにしている。
PHVの最大の特徴は、給油に加えて、充電プラグをさせば外部からも充電できる点にある。EVは充電施設の少なさから”電欠”への不安がつきまとう。だが、PHVはその部分をガソリンで補いながら電気だけでも走れる。ハイブリッド車(HV)に比べ環境性能も高めた、いわば”いいとこ取り”な車だ。日常使いならモーターを主体に、遠出をする際はガソリンをメインに走るなど、動力を使い分けることが可能だ。
こうしてPHVは航続距離の長さが支持され、EVを上回る伸び率で成長が続く。今後は機能や価格を巡る競争も激化する見通しだ。
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ADB総会 米、対中融資の終了主張 中国反発 対立鮮明に
イタリア・ミラノで開かれているアジア開発銀行(ADB)の年次総会で5月5日、米国がADBの中国向け融資の終了を主張したのに対し、継続を訴える中国が強く反発し、米中の対立が鮮明になった。
米国は財務省のマーガレット・クーロウ次官補代理が「ADBの支援は開発途上国に重点を置くべきだ。所得水準が高い国は支援を卒業する必要がある」と強調。そのうえで「特に中国への具体的な措置が必要だ」と、名指しで対中融資の終了を訴えた。これに対し、中国の藍物安財務相は「根拠がなく、中国は卒業の基準を満たしていない」と反論した。
ADBの2024年12月末現在の融資残高は1,538億ドル(約22兆円)で、うち中国向けは181億ドルと1割以上を占めている。米国は日本と並ぶADBへの最大の出資国で、15.6%を出資。中国は日米に次ぐ6.4%を出資している。
幻の1940年”東京万博”の回数券使えます 万博の歴史継承
日本国際博覧会協会(万博協会)は5月5日、日中戦争の影響で急遽、中止となった1940年「東京万博」の回数券と、大阪・関西万博の入場券の引き換えを始めた。1970年大阪万博や2005年愛知万博でも同様の対応が取られたことで、今回も「万博の歴史を継承したい」としている。
東京万博は神武天皇の即位2600年を記念し、日本初の万博として東京を主会場に計画され準備が進められていたが、日中戦争の激化で中止された。正式名称は「紀元2600年記念日本万国博覧会」で、”幻の万博”とも呼ばれる。1冊12枚綴りの回数券は、戦時中の混乱で払い戻しされなかったケースも多く、1970年大阪万博や2005年愛知万博では招待券との引き換え措置が取られた。
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海上保安庁 24年度の自己都合離職者数389人 初の減少
中国公船による沖縄県・尖閣諸島周辺海域への接近や領海侵入が急増する中、2024年度の海上保安庁(海保)の自己都合退職者数が389人に上り、実質人員が減少に転じたことが分かった。2013年度以降、政府は海保の定員を毎年100〜400人前後増やしてきており、前年比で人員が減少するのは初めて。
離職者増加の要因について、海保は社会情勢の変化があると分析する。国内では共働き世帯が増え、転居を伴う異動を敬遠する意識が強まっている。ところが、大半の海保職員は2〜3年毎に転勤を繰り返し、単身赴任も少なくない。大型船の乗組員は10日以上に及ぶことがある航海の間、インターネットに接続できず、家族とも満足に連絡が取れない環境に置かれる。
定員で定める海保の定員は、2009年度の1万2,593人から15年間で2割近く増え、2024年度には1万4,788人となっている。